「純粋になれた映画。」8日で死んだ怪獣の12日の物語 劇場版 tackさんの映画レビュー(感想・評価)
純粋になれた映画。
まさにコロナ禍の映画。
斎藤工さん演じるタクミはカプセル怪獣を買い、日々の変化を記録し、
のんさん演じる丸戸のんは宇宙人を買い、他人には見えない(?)星人と話す。
まるでいい大人が純粋さを取り戻せたようだった。
そして樋口監督も、少年のようにウルトラマンの事を話し、
武井壮演じるオカモトソウも職をなくし、ゼロからのスタートで再び立ち上がる。
僕は緊急事態宣言なんか思い出したくなかったけど、
改めて映画として再び見せられたら、
急に我に返り、3か月前、絶望的な気持ちだった自分を
少しは肯定しても良いのかなと思った。
コロナによって取り戻せた純粋さ。
そして、そんな純粋な気持ちでコロナを倒すぞ!なんて
ちょっとバカバカしいけど、
微笑ましくも感じた。
個人的に岩井俊二監督は僕を日本映画好きにさせてくれた第一人者で、
そんな監督の作品に大人になって純粋さを思い出させてくれた。
パンデミックはもう少し続くだろうけど、
この映画を見たら、少しポジティブになった。
また、配信中ながら劇場で見てよかった。
後ろのほうから笑い語が聞こえたりして、やはり劇場は良い。
映画館が好きな人は配信中だろうが、映画館に来るんだなと思った。
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