「あの宇宙戦争が、デジタル版に大変身」ウォー・オブ・ザ・ワールド bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 あの宇宙戦争が、デジタル版に大変身

2025年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

斬新

『宇宙戦争』と言えば、誰もが知るH.G.ウェルズの同名小説を1954年に初めて映画化。その後、スピルバーグとトム・クルーズがタッグを組んで、2005年にリメイクされた、SF映画の金字塔とも言える作品。その『宇宙戦争』の骨格は残しながらも、デジタル社会となった現代らしいアングルと演出によって、リメイクされた本作。冒頭で、「これが宇宙戦争?」と疑問を抱いたが、次第に、その斬新な展開と映像にのみ込まれていった。

以前、サスペンス映画の『search』でも同様な手法が使用されたが、本作も、スマホカメラや街中の防犯カメラ、ドライブカメラ、SNS画像から抜き取ったパソコン画面だけが映像として流れ、物語は進行する。事が起こっている現場に行くことができないもどかしさの中、デジタル機器やネットワークを駆使して、一瞬一瞬の変化に伴うスリリングなシーンが、次々と映し出され、観る者の緊迫感を煽る。

そのパソコン操作しているのが、政府のテロ対策の為、ハッカーを突き止める監視仕事に従事しているウィルという一人の男。突然のトライポッドの来襲で、壊滅的な被害と大混乱となった世界。ウィルの家族もまた、攻撃に巻き込まれる中、監視システムのネットワークを活用して、何とか救い出そうとする展開。

これまでの『宇宙戦争』では、人の血液を食料にし、滅びる原因は地球上に存在するウィルスだった。しかし、本作の宇宙人は、地球上のデーターが食料というデジタル設定。そこで、ウィルはハッカーだった息子と共に、データーにウィルスを潜り込ませて、宇宙人を壊滅させようと考えたのだが、それだけでは上手くいかず、次の撃退方法を、今度は娘と打ち出していく。

なかなか斬新な映像で、『宇宙戦争』を、現代風に蘇らせた、ジェームズ・コンデリック監督のアイデアと映像手腕が光る作品。多分、宇宙船が街を破壊するシーンも、パソコン画面だから多少の画像の粗さは気にならないし、CGで描いた製作費も、すれほどかからなかっただろう。但し、本作の分からない所は、この宇宙人を呼びよせたのが、どうも政府の陰謀のようなところ。その点が、何となく腑に落ちない終末となった。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2025年10月5日

かせさん(^^)トムのヤツですか?確かに、迫力はありましたね。

bunmei21
かせさんさんのコメント
2025年9月6日

ともあれ最新映像でのトライポッドは、やはり迫力ありましたね。

かせさん