「トラブルを恐れず、そして責任感ある大人に成長へ」カラミティ KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
トラブルを恐れず、そして責任感ある大人に成長へ
フランス映画祭2020横浜にて鑑賞。
開拓自体のある旅団の話で主人公のマーサ・ジェーンは女の子にも関わらず非常に活発でそしてとても攻撃的な性格である。
この時代は女は女らしくという習慣も強いことから彼女のような存在はどうしても煙たがられてしまう。
ただマーサは活発なだけならまだしも活発が故にトラブルメーカーでもある。何から積極的に行動する先には必ずトラブルを招いてしまう。いわゆる疫病神=カラミティ的な存在である。
その一つに偽物の少尉を旅団に招き入れてしまい旅団の者たちの大切な品を盗まれてしまう。
マーサは旅団を離れ盗人を捕まえ品を奪い返しにいくストーリーである。
その旅先でもいろんなトラブルを招いてはしまうが、旅を重ねるうちに責任感も生まれ、トラブルを起こした際には自分で責任を取る行動も重ねていく。
その姿が日に日に形となり周囲を引きつけ、そして最後は盗まれた品を奪い返し旅団に戻り、立派なリーダーの1人して認められ話は終わる。
この作品の良いところは女性は女性らしくという誤った型を破るところも良いが、トラブルを招いた先にはきちんと責任も取れる成長に僕はこの作品の美しさをとても感じた。
人生自分が正しいと思った行動の先にトラブルを起こしてしまい、人に迷惑をかけてしまうことも時にはある。
それは仕方のない事だ。ただそれを投げっぱなしにしたり、トラブルを恐れて行動に制限をかけるのは間違いだという事に改めて気付かされる。
鑑賞前にあまりこの作品の情報がなかった事もあって少し重たい作品なのかなと思ったが、子ども達でも分かりやすく、むしろ比較的子ども向けの作品にも個人的には思ったりもした。その為子ども達と観にいくことも強く勧める事ができる作品であると思う。
ストーリーとしては比較的単純だったが楽しむ事はできた。