劇場公開日 2022年10月7日

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「日本のオムニバスより見やすい」七人樂隊 ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0日本のオムニバスより見やすい

2022年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2022年劇場鑑賞264本目。
「中国映画」ではなく「香港映画」の著名監督がジョニー・トー監督の発案の元、くじで年代を決めてフィルムで撮影するという企画です。
日本でも「JamFilms」や「MIRRORLIAR FILMS」がありますが、短編というより長編の一部を切り取った中途半端なものか、なんとなく雰囲気だけの退屈な映画、という感想だったので、いくらサモ・ハン監督やユエン・ウーピン監督の作品があっても他のは退屈なんだろうなと思っていました。

まぁそういう作品もありましたけど(笑)おおむねこの長さで完成しているな、という内容でしたし、飽きもなく観ることができました。

「稽古」サモ・ハン監督
お目当てその一。サモ監督が子供の時の修業時代を描いた作品。「七小福」を思い出しますが、これ観てないんですよね。ジャッキー・チェンやユン・ピョウと同じ京劇の学校と聞いていたのですがガチカンフーでした。あっ、もう終わり?という感じでしたがまとまっていていい感じでした。

「校長先生」アン・ホイ監督
小学校で起きる日常の問題を解決していく話。後半はなくてもいい気もしましたが、校長へ秘めた思いがあったと想像するとあってもいいのかな。

「別れの夜」パトリック・タム監督
今回一番の外れ作品。男女が別れます。

「回帰」ユエン・ウーピン監督
お目当てその二。年老いたカンフーマスターと孫娘の交流の話。もちろんカンフーシーンはありますが、短編なのでそこまで期待してはいけません。でもほんわかします。

「ぼろ儲け」ジョニー・トー監督
三人組が香港で起きた色々な金融に関する出来事に投資のタイミングを毎回逃していく話。めっちゃくちゃイライラします。

「道に迷う」リンゴ・ラム監督
遺作ということであまり文句を言いづらいのですが、構成があまりよくないのでは?と思いました。

「深い会話」ツイ・ハーク監督
お目当てその三。我が生涯ナンバーワン映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」の監督です。とはいえ最新作「1950 鋼の第7中隊」では中国万歳のクソつまらない映画を作ってくれたのであまり期待はしていなかったのですが。
いやもう字幕が反則すぎますね。急に来る「なんでやねん」に噴き出してしまったので負けです。
メタ会話が続くのである程度の知識がないと楽しめないかも。
ツイ・ハークの顔を知らない人は予習していきましょう。

ガゾーサ