劇場公開日 2021年3月26日

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「最初の一歩」旅立つ息子へ MARさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0最初の一歩

2021年4月11日
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自閉症スペクトラムの息子と、彼を施設に入れるか否かで葛藤する家族を描いた物語。

息子を守れるのは自分だけだと言う父親と、本人の為にも施設に入れるべきだと主張する母親。

両方の気持ちを理解できつつも、コレだという正解の見つからない問いかけ。そんな中で、ウリや両親の心の移り変わりがよく描かれた作品である。

脇を固める人物とのサイドストーリーもグッド。

昔の同僚の女性、「ほっとした」の一言、アハロンにはどう響いただろう。。
それも肯定する彼の優しさに胸が締め付けられる。

弟さん、アハロンからすれば複雑かも知れませんが、彼の陰ながら応援する姿・・・あんた漢だよ。。

そして奥さん。人の所為にしたり癇癪をおこしがちなのも、子を真剣に思うからか。それでも、やはりアハロンには勝てないということに歯痒い思いを抱いていたのでしょう。

クライマックスにいくまでが案外アッサリだったので、そこまでの道筋がもっと描かれていたら・・・と思いつつも、ウリだけでなく、送り出す親の成長物語もしっかり堪能できた作品だった。

本当はウリも色々とわかっていたのかな。
アハロンの寂しさはやるせないけど、ボタンはささやかな救い。

自閉症スペクトラムの子も、そうでない子も、同じように親のことはよく見ているんですね。

MAR