「キリストもユダヤ人」あなたと過ごした日に Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
キリストもユダヤ人
1987年にメデジン市長選挙に出馬を表明し暗殺された公衆衛生専門家にして医師で大学教授の工クトル・アバド・ゴメスを息子目線で描いた伝記。
工クトル・アバド・ゴメスというじんぶつは知らず、コロンビア情勢に詳しくはないけれど、1970~80年代のメデジンといえば…と思い観賞。
1983年留学先のトリノから帰国する息子キキンの様子から始まり、程なく1971年のドラマへ移行し展開していく。
水質の悪さを問題提起したりボリオのワクチンを治験したり、人種差別の愚かさを説いてくれたり、脚の不自由な人を気にかけたり、貧しい若者に支援したり、人格者にして家族想いで人思い、更にはこの時代に於いてはなかなか革新的なパパエクトル。
ただ、特にこの時代、ワン・フォー・オールををやるのは勝手だけど提唱しちゃうとファシスト呼ばわりされちゃう未成熟な国だからね。
パブロ・エスコバルが議員になれちゃった国だし。
社会的貢献の話は勿論あるけれど、家族として、父親としてのアバド・ゴメスをみせる姿が主だったし、1971、1983、1987のドラマだけで少し話しが急展開過ぎる感じは否めないけれど、家族ドラマとしてなかなか面白かった。
いなかびとさん
森鴎外が軍医総監だったのは存じ上げませんでした。しかも没後100周年なんですね。
今作の登場人物は全然知りませんでしたが、今作の主人公の父親はこの時世のコロンビアにおいては聖人だったのかと思わされます。
今年、森鴎外没後100年の記念年です。
森鴎外は文豪で日本陸軍軍医総監となり、軍医のトップまで登りつめた人です。
神童(天才)で、謹厳実直な印象を受けますが、家庭では子供思いの優しい父親でした。子供たちが書いています。にわかに信じがたいほどてす。
これから鑑賞予定ですが、鴎外のようだったらいいな。夏目漱石はあまりいい父・夫ではなかったようです。漱石はうつ病でした。自分のことで精一杯となり、妻や子供のことなど考える余裕がなかったと私は思っています。