「初代ベムが好きな人には一度見てほしい」劇場版 BEM BECOME HUMAN パセリさんの映画レビュー(感想・評価)
初代ベムが好きな人には一度見てほしい
とても良かったです。
昭和の初代ベムが好きなので、報われないまま生死不明になってしまったあの3人の結末のようなものが見られたらと思って観賞しました。
とはいえ、初代と別物過ぎて期待はずれになるかもという予想もしていました。
まず、やっぱり妖怪人間の3人を初代と同一視するのは無理があると感じました。
見た目の変化もさることながら、性格の変化が大きかったです。
ベロなどは、成長とともに少しひねくれたと考えれば納得できなくもないけれど、ベラがどう考えても別人でした。
ああゆう感じで完成されていた人格が、時を経てこうはならないだろうと。
ただ、このベラには初代に感じられない繊細さや葛藤を感じられたので、これはこれで良かったと思います。(特に、自分のしていることを「人間ごっこ」と表現する辺りが印象的)
同一人物とは見られなくても、この3人に初代の3人を重ねて見ることはできました。
それは、報われなくても正義を貫くとか、人間になりたいと願ってもなれないという妖怪人間の根本的な部分がしっかり描かれていたからです。
ですから、個人的には、この映画の結末を妖怪人間の一つの結末と受け止めることができました。
ただ、やっぱり切なさというか、やりきれなさが残る結末ではありました。
まあ、「3人揃って普通の人間になってハッピーエンド」って言われたら、それも違う気はしてしまいますが。
初代ベムが好きな人でも賛否が分かれそうな気はしますが、一度観てほしいと思いました。 あと、次回作の伏線のようなシーンがあったので続編を期待したいのと、テレビアニメ版BEMも観てみようと思いました。