「今回の脚本に思う所あり」キングダム2 遥かなる大地へ トキさんの映画レビュー(感想・評価)
今回の脚本に思う所あり
一部原作のネタバレも含みます。
まず原作ファンの皆様に伝えたい事があります。
次回作の実写、紫夏がでます(感涙)
まず山崎賢人さん、アクションパワーアップしてました。
個人的には実写版のるろうに剣心に引けを取らない出来に見えて、コーエーテクモゲームスから山崎賢人無双ってゲーム出せるんじゃないかってくらい大暴れしてました。 とてもかっこよかったです。
しかし脚本面で前作に比べて全体のテンポが悪く感じました。
渋川清彦さん演じる縛虎申はかっこよかったですが流石に尺取り過ぎでは?と感じたり。
個人的にはそこまで思い入れの無いキャラですが縛虎申ファンの方は必見です。 今作の主役は信と羌瘣と縛虎申です。(笑)
そしてここからが本題。清野奈々さんが演じている羌瘣について。
まず初めに言いたい事は清野奈々に落ち度はありません。
今回自分も清野奈々さんの羌瘣目当てで見たと言っても過言ではありません。
そして期待通りの男性俳優に全く引けを取らないアクションと、終始していた哀しそうな目は今回の羌瘣のテーマにマッチしてたと思います。
では何が問題か。テーマが問題です。テーマが悪いと言うよりはこの段階でまだやるべきでは無かったと思います。
今回の羌瘣は悲しい追い立ちをとにかく掘り下げて、とにかく可哀想なキャラクターとして仕上がっていました。
間違ってはいないのですが、その悲壮感を際立たせる為か原作以上の超短期決戦型の戦闘スタイルですぐに息切れを起こし、華麗に敵軍を圧倒するよりもとにかく息切れしながら泥臭く闘う印象の方が強かったです。
正直羌瘣よりも信の方が遥かに強く見えてしまいました。
常に全開で信が戦場を駆け回ってるのに常に羌瘣は息切れしながら闘ってるんですもん…それが健気で涙を誘うかもしれませんが、原作ではこの後すぐ羌瘣は原作最強キャラの龐煖との闘いを控えています。
今後の展開を考えると今はまだ人としての弱さを際立たせるより、兵士としての圧倒的な強さを思う存分際立たせた方が龐煖との闘いがより一層盛り上がると思います。
前作の楊端和役の長澤まさみさんはアクションは正直他の俳優に比べて見劣りしてましたが、激戦の中にいても常にどこか余裕があり圧倒的強者感を醸していました。
今回はアクションもバッチリな清野奈々さんの羌瘣と言う事で大変楽しみにしていたのですが、どうしても脚本と演出でコレジャナイ感が優ってしまいました。
長々と辛口な評価になってしまいましたがキャスティングは完璧な映画なので次回作の紫夏役をとても楽しみにしてます。