「前作から大きくスケールアップ!」キングダム2 遥かなる大地へ さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
前作から大きくスケールアップ!
タイトルの通りです。前作から大きくスケールアップして楽しかったです!
中国史の秦の時代を背景に夢を追う信を主人公とした実写版「キングダム」の続編。
製作中にコロナ禍が重なってしまって度々トラブルに見回れ、中国ロケも敢行することが出来ないという難産で製作された中、ビックリするほど頑張っていたと思います。
これが洋画であればもう少し評価は下がってましたが、予算が少ない邦画でここまでのスケールで描ききった姿勢に敬意を込めて、今回は甘めに評価しています。
前作は中国史としてはミニマムな戦闘だしたが、今回は遂に信が戦場で戦います。
そんな、騎馬兵や歩兵を駆使した戦闘シーンは正直ビックリしました!
鎧や兜、そして騎馬や馬車の造形がリアルだったし、それらの戦闘シーンが「どうやって再現したんだ!?」と言わんばかりの臨場感と迫力でした!
特に、敵の馬車との対戦は「マッドマックス 怒りのデスロード」や「ベン・ハー」を彷彿とさせるような、その場面だけハリウッド映画を観ているようで驚かされました!
また、今回は登場人物が前回よりも多く登場し、重要な人物も多く登場します。
ヒロインの一人である羌瘣を演じた清野菜々はちゃんと羌瘣らしく強くて格好よく、そして可愛さが合わさったキャラクターを見事に演じていて安心しました。
個人的に今回のMVPは、騎馬兵の縛虎申を演じた渋川清彦です!
主に映画でちょくちょく観る俳優さんでしたが、厳しくて頑固だけど統率力がある騎馬兵として物凄く存在感があり、終盤は本当に感動しました。
ただ全体的に観ると、前回と同様にストーリー進行がもたついてる印象です。
音楽は感動を力付くでやろうとしてる感が強くて数も多すぎるし、羌瘣の過去パートはもっとテンポアップして展開するべきだったと思います。
回想シーンも多くて過剰な所も多く、正直「惜しいな」と感じてしまう場面も少なからずありました。
ただ、邦画という低予算な環境で「多くの人が楽しめる大作を作るんだ!」という気概が感じられて嬉しいです。
佐藤信介監督は良作でも「惜しいな」と感じてしまう時も多いですが、凄く応援したくなる素質がある監督だと思っています。いろいろと忙しいと思いますが、今後も頑張ってほしいです!