劇場公開日 2020年11月6日

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「【ラブリー】」ジオラマボーイ・パノラマガール ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【ラブリー】

2020年11月7日
iPhoneアプリから投稿

僕の親友にいる。
ケンイチのように、身長がスラっと高くて、痩せてて、メガネをかけてて、ちょっと頑固だけど、正義感を強くて、正論を話し、でも、物事を決めるのに時間がかかるグズなところもあって、トイレが近いのに、女性にモテるやつが。
それで、付き合う女性には必ずと言って良いほど、他の女の子の前では、メガネを取っちゃダメだとか、コンタクトにしないでねとか、頼まれるやつが。
特に、年上の女性にモテて、いつも振り回されていた。
でも、この経験が、年下と付き合う時に役に立っているのだ。

さて、作品について。

岡崎京子さんの原作が、1989年。
作中で使われる小沢健二さんの「ラブリー」が1994年。

この作品、映画で観ると、このラブリーの歌詞にひどく重なる気がしてくる。

小沢健二さんが、岡崎京子さんのファンであることは良く知られたことだと思うが、もしかしたら、この原作漫画からインスパイアされて、このラブリーという曲が出来たのだろうかと思うくらいだ。

うん。
なんか、そんな気がしてきた。

♬君と僕とは恋に落ちなくちゃ
♪夜が深く長い時を超え
♩ラブリー、ラブリーウェイ、息を切らす
♫それで、ライフ・イズ・カミンバック 僕らを待つ
♬オー・ベイビー・ラブリー・ラブリー こんな素敵なデイズ
♫いつか誰かと完全な恋に落ちる

この歌詞では、
暖かな手が触れたり、
スリルがあったり、
君じゃないとダメだと思ったり、

やっぱり映画にひどく重なるのだ。

でも、歌詞にあるように、最初から「完全な恋」なんてない。
最初はパッチワークで縫い繕ったような不完全なものなのだ。

だから、
パン屋を襲撃して、
納屋を焼いて、
羊をめぐる冒険もしてみて、
僕達の、世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドにたどり着くのだ😀

そして、本当に、いつか誰かと完全な恋に落ちるのさ。

ワンコ