「上映時間の短さ。これがこの映画最大の美点だ。」ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ スカポンタン・バイクさんの映画レビュー(感想・評価)
上映時間の短さ。これがこの映画最大の美点だ。
ついこの前、ノーウェイホームに感想ではなく注意喚起を書いてしまい、感想を書くタイミングを失ってしまいました。と思ったら、突如現れたBLACK HALEが私を救ってくれました!ありがとう!これからも楽しみにしてます!
(届け!この思い!)
さて、全く関係ない話はこの辺にしまして。
スパイダーマンのお陰といいますかで、なんとなくレビューを書く気になり、そのターゲットになったのが、この「ヴェノム/レットゼアビーカーネイジ」です。
タイトルにも書いたとおり、この映画たったの97分しか上映時間がないのです。この時点で私の第一印象はとても好意的でした。ここ最近の映画は、どれも長くすりゃあ良いと思っているのかは知りませんが、そこに美点がないものも多いです。デューンなんて、あと1本ありますからね。頭痛くなりますね。そう考えると、この上映時間はそれと比べて無駄が少なそうだと考えるのは自然な事でしょう。
で、観た結果ですが...。
うーん、なんでしょうね。一番最初に思ったのは、『平日にやってる午後のロードショーあたりで定期的にかかってるのを観たら「あ、結構面白い」ってなりそうだなぁ』という事ですね。
はっきり言ってしまうと、私は一作目のヴェノムがノれない人間でしたから、実は二作目にはそんなに期待していなかったです。実際、期待するほどに何かがあったかというと疑問です。
しかしですね。私の人生ベスト級に好きな映画「コマンドー」を考えてみてください。あの映画にそんな壮大なテーマや社会性などあるでしょうか?そんなんなくても面白いっていうのはあるわけです。
個人的に、今回のヴェノムはそれぐらいの面白さは担保していたと言っても良いんじゃないか?とは思っています。勿論、繰り返し観るなら圧倒的に「コマンドー」ですが。
具体的に良かったポイントをあげると、やはりカーネイジサイドのシーンはどれも楽しかったですね。好き勝手な連中が好き勝手やっている様を見せられるだけなので、それだけで愉快な感じがします。ただ、やはりPG12の弊害といいますか。カーネイジが頭を食べるシーンが全然ないのは、口だけ番長な感じで嫌でしたね。
あと、ヴェノムとカーネイジに言う方の戦う理由がないってのも、個人的には良かったです。お互い戦わなければいけない理由ってなくて、別に世界を救うとかもなくて、なんかよく分かんないけど戦う感じ。お互いなんとなく戦ってるから、その戦いの結果が自己責任なんで、敵の最期も実は筋が通ってるんです。この野性な感じが、なんか良かったですね。
逆に他のシーンは虚無かったですね。別にあってもなくても。ただ、そうするともう、これって主役がほとんどいらない映画なんですよね。いらない事はないんだけど、活きてないんですよね。
というわけで。まぁ映画館に頑張って行けとまでは言いませんが、後でレンタルとかで借りて、友達や恋人とダラっと観るにはかなり丁度いいのかなぁと思います。