「アドレナリンが出まくってクラクラした」過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道 エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
アドレナリンが出まくってクラクラした
これは日本を代表する写真家、森山大道さんをとらえた素晴らしいドキュメンタリー。
菅田将暉くんのイントロから掴みはOK。大道さんを知らない人たちをも引き込むこと必至の素晴らしいコメントだった。
1968年に出版されたデビュー写真集「にっぽん劇場写真帖」を復刻させるプロセスと大道さんのアンソロジーを二本の縦糸として、現在の姿を横糸として織り込むスタイル。充実してます。
逗子の海岸で盟友・中平卓馬さんを語るくだりは感動する。「中平しか見ていなかった」という言葉に落涙。日本の写真界を動かした二人だった。
80歳を過ぎた今もなお街へ出てスナップを撮る大道さん。そのバイタリティーに圧倒される。てか、動くお姿を拝見できるだけでありがたいわけで。
大道さんとの出会いは東京へ出た1978年。神田界隈の本屋を巡るなかで強烈な写真集を手にした。写真の世界を知った。目立った活動をしていなかった時期だったと思うが、その時すでにレジェンドだった。
今作の終着は復刻版の完成とパリ・フォトへの出品。海外での人気ぶりもホント嬉しい。10分で完売なんてね。ファンに対する神対応も驚きだ。
バリから戻り何もなかったように街へ出た大道さん。今日もどこかの街で撮ってるんだろうなぁ。
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