劇場公開日 2021年10月1日

  • 予告編を見る

「人間のすることはすべて間違っていると考えた方がいい。」護られなかった者たちへ はるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人間のすることはすべて間違っていると考えた方がいい。

2022年9月7日
PCから投稿

すべて間違っているが、せめて赦される間違いを選ぼうとする努力はあっていい。
自然が引き起こすことに対して、それは理不尽だと叫ぶのは筋違いというものだ。自然は中立なのだから・・・・。人の幸せを人と人との繋がりの中だけで捕えようとすれば悲劇が起こる。幸不幸は表裏一体。人間関係は幸せにもするが不幸になる原因にもなりえる。
自然災害後に起こった殺人事件を描いたこの映画を観て、改めてそう感じた。人の心は脆い、まるで綿菓子のようだ。しかし、弱いばかりでもない。きっちり死を見つめたものは如何に生きれば良いかを身体が覚えてしまう。それは、哀しみという感情には間違いなく終わりがあるからだ。
そして、人との関係ばかりが幸せもたらすのではないことを実感し、自然の中にも幸せを探してみなくてはならない。

はる