劇場公開日 2021年10月1日

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「自分の無知を恥じた」護られなかった者たちへ あんこさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5自分の無知を恥じた

2021年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

いつも原作がある時は、先に原作を読んでから(小説に限りますが)見るのですが、最近はひと月弱で公開が終了してしまうので、東日本大震災に生活保護を絡めたテーマだという程度の知識で鑑賞しました。まさに、私自身、そのどちらも表面的な部分しか見ていなかった、知ろうともしなかったことを恥じました。あの大災害で、せっかく生きのびたのに、様々な不条理の中で結局、失われてしまった命が、いったいどれくらいあるのだろう。
もちろん、生活保護に関しては、震災に限ったことではないのですが、今のコロナ禍でもそうですよね。ニュースではコロナ感染による死者数しかわからないけれど、関連で命を落とした人は想像できないほどたくさんいるはず。改めて、自分の無知を恥ずかしく思いました。
映画は、時代が行き来してわかりにくいという声もありましたが、私は、役者さんの細やかな表情づくりや演技で、何の違和感もなくストーリーを追うことができました。
主演の佐藤健さんはもちろんですが、個人的にはやはり阿部寛さんの役の重みと存在感が素晴らしかったです。最後の二人で海を見ながら語るシーン、阿部さん演じる笘篠刑事の表情と言葉が、やぱり切なくて苦しかったです。

あんこ