「死んでいい人なんていない」護られなかった者たちへ ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
死んでいい人なんていない
「空白」を観て、今年の邦画はこれ以上の作品は出てこないか、なんて勝手に思っていましたが、なんのなんの。
東日本震災という重たいテーマの中、物語は進みますが、とにかく演者さんたちの眼力が凄かった!
予告編から引きずる佐藤健さんのいかにもヤバい奴を感じさせる眼差し、清原果耶さんが火葬の際に見せた鬼の形相、そして阿部寛さんの真実を追い求める目、皆さんそこから一転して柔らかな表情になる切り替えが素晴らしかった!
人が亡くなるのはしょうがないですが、他人が命を絶つことは許されるものではありませんね。
なかなか席を立てなかったです、辛いけれど観る価値ありでした。
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NOBUさんのコメント
2021年10月2日
今晩は。
同じく、「空白」の渾身の𠮷田監督作を観て、
”「ドライブ・マイ・カー」(客電が灯り、スイマセン‥とスタッフの方に言われるまで椅子に座っていました・・。)「サマー・フィルムにのって」「子供はわかってあげない」「浜の朝日の嘘つきどもと」と、怒涛の邦画良作を鑑賞し(プチ自慢:私の勤務する会社近くのミニシアターで、セカンド上映ですが、続々上映します・・。)”これ以上はないだろう・・”
と思っていたら、今作の凄さ。現代日本の矛盾に鋭く切り込む内容。素晴らしすぎる演者達。
瀬々監督だから、水準は軽く超えてくるだろうと思っていたら・・。
席を立てない作品とは、少し前まではナカナカ出会えませんでしたが、今年は嬉しい限りです。では。