「愛する人と老いてゆける幸せ」劇場版 きのう何食べた? ミレイユさんの映画レビュー(感想・評価)
愛する人と老いてゆける幸せ
連ドラ&正月SPの続きの物語。
ゆるっとした内容かと思いきや、意外とシビアに考えさせられる部分が多かった。
セクシャリティに関係なく、事実婚や子無し、子供と別居している者がいずれ対峙せねばならない「老い」の問題をそっと提示している。
「僕たちはいつ大事な人を失うかもしれないんだ」という小日向の叫びは、人の幸福がいかにもろく不安定なものかを思い知らせてくれる。
だからこそ、大事な人を守るために常に力を尽くさねばならないのだと。
加奈子さんの報告を受けた時の、ジルベールと他三人の反応の違いは興味深かった。
ケンジのように「他人の幸せが嬉しい」という心境に至るには、ジルベールはまだ若すぎるのだろう。
彼らのように、他人の幸せを喜びながら、愛する人と年を取ってゆけることを「幸せ」と呼ぶのかもしれない。
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