「イケてない割に性には開放的な性春映画」PLAY 25年分のラストシーン 死亡遊戯さんの映画レビュー(感想・評価)
イケてない割に性には開放的な性春映画
25年の経過を映像化する為、10代20代30代と、それなりにルックスの似た俳優を1人ずつ計3人✕主要な登場人物分用意して製作されたと思われる青春映画。(2018年フランス)
まずは新しい着眼点で撮影に臨んだことを評価したい。
あくまで個人所有のビデオカメラ、携帯、スマホによる撮影映像、という体なのでプロの映像すぎてもダメ素人映像すぎてもダメ、でも劇場用映画ということで、解像度の粗いビデオテープ映像から携帯〜スマホの高画質映像への変化と、もしかしたら難しい撮影だったのかも知れないが、観た感じは非常に説得力のある個人撮影的雰囲気で大変興味深かった。
確かに映像の一つ一つは、ごく一般的な若者が意図せず25年もの間日常的に撮り溜めた映像とするにふさわしい何一つ珍しくはない映像だし、それらを1つの作品として編集したと言う体の本作自体もリアルにそれっぽいが、だからこそ映画的ストーリーとしては弱いしオチもありふれている。
ただ、ストⅡごっこ、プレイステーション発売、98年W杯フランス大会、2000年前後のミレニアム騒ぎといった出来事、そしてJAMIROQUAI、OASIS、レニー・クラビッツ等、登場人物たちが愛聴する音楽が観る側にとっても非常にリアルで、当時の自分自身を思い起こしながら楽めるし、繰り返しにはなるが、試みとしては非常に面白いしリアリティも凄いので一見の価値はある。
しかし、だ。
観るには映写が必要だった8mmカメラの時代ならともかく、家庭用ビデオ、携帯、スマホ撮影の体だから、もしかしたら「劇場より家でDVD鑑賞の方がリアル」ということになりかねないが…😅
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