「【"ボクの撮ったビデオには、いつでも彼女が映っていた・・。" ”25年間カメラに隠れていた男”のじれったい恋物語を1990~2000年代ポップカルチャーと印象的な出来事を絡ませながら描き出した作品。】」PLAY 25年分のラストシーン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"ボクの撮ったビデオには、いつでも彼女が映っていた・・。" ”25年間カメラに隠れていた男”のじれったい恋物語を1990~2000年代ポップカルチャーと印象的な出来事を絡ませながら描き出した作品。】
-三人の男の子と一人の女の子の13歳からの人生を描いた実録ドキュメンタリー・・・、かと序盤まで思いながら観ていた、完全なる創作映画。
それ程、今作での1990年代から2000年代の映像が、リアリティー感に溢れているのである。
"フランスのワールドカップ優勝シーン"を始めとして・・。-
■印象的なシーン
・数々の、エマからの"好き!"オーラにキチンと答えられず、ビデオ撮影に逃げるマックスの姿。
”真実か挑戦か”ゲームで、エマからキスまでしてもらったのに・・。
-マックス! 女の子が勇気を振り絞って行動しているのに、何をやっているんだ!-
・マックス、エマ、マチアス、アルノー達の何年経っても、変わらぬ友情とおバカな行為の数々。
-4人で行ったバルセロナ旅行での面白すぎる行為。
”ハッパで死んだマチアス"が病院のベッドで寝ている額にエマが書いた◯◯◯。(お上手・・)
その顔で、マチアスは気付かず買い出し!” あー、可笑しい。
" 初めてのドライブ"のシーンも、脳内爆笑である。
・部屋で、どんちゃん騒ぎをしていたら、近隣住民からの通告があったのか、男女の警官が注意しに来るシーン。
男性警官、”お、スリップノットか・・”と宣った後の、
まさかの"「スリップノット(メンバー全員が”マスク”を着用し、1990年にファーストアルバムを世に問い、大ヒットを記録したヘヴィーメタルの範疇に収まらなかったバンド)」を"激アツ演奏&後半デスヴォイス付き・・”(再び、脳内で爆笑する。)
ーフランス警官、お茶目すぎである‥。しかも演奏、歌が滅茶上手い・・。ー
・マックスとエマが二人で、夜のボートで・・・
-お、漸く二人の仲が進展か!と思ったら、突き落とすのかい!おバカマックス。
が、このシーンが多幸感溢れるラストに効いて来るのであるなあ・・。-
・時代感を効果的に現す、数々の音楽。
特に様々なバンドが演奏するシーンで流れる「オアシス」"の"Wonderwall"で、一気に気分は90年代である・・。
・そして、マックスもエマもマチアスもアルノーも、新しい人生を歩み出す・・。
”結婚、出産、
そして、別れ・・。”
<マックスは妻と別れ、母を亡くし、今までの人生を振り返るように、幼き頃からのビデオを見返す・・。
そして、自分の人生で一番大切な"モノ"は何であったのかに気付き、マックスは漸くある行動に出るのである・・。
1990年代に多感な時期を過ごした者にとっては、懐かしくも、心に沁みた作品である。>
■蛇足
・エマを演じた”アリス・イザーズ”のみ、20代と30代を演じた他は、マックス、エマ、マチアス、アルノーの10代、20代、30代の演者をフランス内で選考したというキャスティングの拘り(だって、皆、違和感ないじゃない!)と、
”アリス・イザーズ”さん、どこかでお見掛けしてるよなあ・・、と思いながら資料を見ていたら、イザペル・ユペール主演の”EllE”に出演されていた・・。
慌てて、”EllE”の資料を探したら、いらっしゃいました・・。
ちょっと、雰囲気が変わったかな・・。