青くて痛くて脆いのレビュー・感想・評価
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なかなか斬新でした
未だかつてない雰囲気と内容の作品。
杉咲花さん演じる秋好と吉沢亮さん演じる楓の出会いから始まるモアイの活動。その活動が、まだ規模が小さい頃は2人の距離が近くお互いにお互いを気遣い気にしながら活動していたのだが、規模が大きくなるにつれて今まではこうだったのにという思いが心の奥底に募る楓。楓にとってはそれって結構気持ち的に辛いことだったし、何よりずっと秋好のことが気になってたからこそ先輩と付き合い始めたのはとても苦しかったと思う。
あんなに近くにいた彼女が離れていく寂しさとやるせなさ、それに文句を言ったり不満を言ったりせずに1人勝手に逃げてしまった楓。なかなかわかるようでわかりたくないような心の葛藤が描かれた作品でした。クライマックスの、楓の本当になりたかった自分の場面は痺れました。
なりたい自分。
宣伝を見て気になり見ました。
宣伝では、愛する人を殺されて
復習するみたいな話なんだと思ってました。
サイコパス系かなぁ?って。
そしたらまさかの、大学のモアイと言う
2人が作り上げた世界を平和にする
暴力のない世界を作る、平和を願うサークルから
はじまったお話。
あきよしさんが途中で死んだんだと
思っていたらまさかの後半で、生きてます。
ずっと生きてる。
ただ、たばたが、死んだことにしていただけでした。
自分の思い描いていたとおりにいかず
嫉妬心や色々なものから、モアイと潰したいと言う願いに変わってしまっていたんですね。
なりたい自分になれず妬み、モアイを
SNSで告発をし、サークル自体を解散までに追い込みます。
そのあと、なりたい自分になれてない自分に
気づき、悔やみ、後悔して
SNSで撤回のツイートをするけど
そんなものではもう元には戻らず
ただモアイがなくなりました。
あきよしさん、ずっと世界平和を願っていたんですね。
やばい人なのかと思わせておいて
でも全然やばくなくて、ちゃんと
なりたい自分のまま頑張ってました。
そこで彼がやっとなりたい自分へ変わる行動が
1番最後にきます。
彼はラストで、なりたい自分への第一歩を踏めたのでは無いかなと思いました。
なりたい自分ってなんですかね。
理想とか、現実とか。
なりたい自分になれてる人ってどれくらいいるのだろう。
宣伝で見た時との印象とは、見終えた際に
全く違う作品だったなと思いましたが
見てよかったです。
青いし痛いし脆いし人間ってかんじ。
主人公に全く共感できずポカーン
主人が原作者のファンなので一緒に観賞。私自身は原作未読。
最初から「秋好は死んだ」というのは比喩であろうと思っていた。純粋な理想に燃えていた彼女が、次第に大人になって理念を諦めてしまったとか、理想と現実のギャップに傷ついて再起不能な廃人と化してしまったとか。そのことに対する復讐なのかなと。しかし実際には秋好は何も変わっておらず、主人公の思い込みによる秋好への逆恨みと判明して、ポカーンと放心してしまった。寿乃の言葉じゃないですが、「本当に気持ち悪い」としか言えない。これといった主義主張もなく「秋好がいいと思うならいい」と追従するだけだったくせに、突然へそを曲げて、自分勝手に暗い復讐心を燃やしている主人公が、人格異常者にしか見えず。片想いからストーカーと化す人に似ているように思えた。みんながみんな自己主張するばかりでは困るので、強い信念をもつ誰かに寄り添う生き方は否定しないが、主人公の心理は全くもって理解不能。
俳優さん女優さんの演技は素晴らしく、主演2人も助演のみなさんも、それぞれの役にはまっていて違和感なく見ることができた。
君と僕のなりたい自分になりたい。世界を変えたい
近年の青春映画の名篇となった2017年の『君の膵臓をたべたい』。
その原作者、住野よるの同名小説を映画化。
あの感動をもう一度…と思ったら!
人とのコミュニケーションに距離を取ってしまう大学一年生の楓。
ある時、同じ一年の秋好と出会う。
楓は人付き合いが苦手で周囲から孤立していたが、秋好もまたKYな発言で周囲から浮いていた。
関わりたくなかったのだが、彼女の自由奔放な性格に押され、サークルを結成/入会させられてしまう…!
何だか見てたら某アニメが頭をよぎった。ただの人間には興味ありません!…ってやつ。
あちらは“SOS団”だったが、こちらは“モアイ”。
その活動内容は…
世界を変える。
なりたい自分になる。
青臭くて、理想に過ぎなくて、大それた夢に過ぎないかもしれないけど、二人は出来る事や小さな事からこつこつと、活動に勤しんでいた。
それから数年後…
モアイは悪質な就活サークルと化し、秋好は“居なくなっていた”。
楓は自分から大切な居場所と人物を奪ったモアイを潰そうと復讐を企てる…。
繊細な青春ストーリーと思いきや、まさかの復讐サスペンス仕立て。
出会いや爽やかな青春映画風の過去の思い出と、復讐を開始するサスペンスチックな現在が交錯して展開。
それがなかなかトリッキーな仕掛けでもあり、飽きずに引き込まれた。
勿論青春描写はリリカルなのだが、復讐サスペンスはスリリング。言わばダークな青春サスペンス。
あの感動の“キミスイ”から一転。住野よるの降り幅に驚く。
青春ストーリーと思ったら、復讐サスペンス。
実は仕掛けはこれだけじゃなかった。
ネタバレチェックを付けるので言ってしまうが…、
あるワンシーンで「ん? ひょっとして…?」と気になり、当たった。(楓が柄本祐演じる脇坂と再会した時、窓の外から駆け寄るある人物)
やはりそうだった。
秋好。
彼女は存命。何も死んでなどいなかった。
“居なくなった”というのは、楓が知る秋好はもう居ないという事。
青臭くて理想的で大それた夢に向かって一直線だった秋好はもう居ない。そんな秋好を楓は…。
今もモアイの代表を務める秋好だが、変わってしまった。
そんな秋好を許せない。
そんなモアイを許せない。
楓の復讐というのは、秋好の為ではなく、モアイと秋好共々。
自分を切り捨てた居場所と彼女に対しーーー。
吉沢亮と杉咲花の初共演&W主演で、若者の苦悩や葛藤を体現。
過去と現在で印象が異なる演じ分けもお見事。
杉咲は言うまでもないが、吉沢も『キングダム』の熱演から着実に実力を付け、本作ではまた新たな役に挑んでいる。
終盤で袂を分けた二人が久々に顔を合わせたシーン。吉沢vs杉咲の演技バトルは白熱!
その他揃った若手キャストでは、松本穂香がクセ者キャラ。
楓の復讐方法は、モアイのスキャンダルをSNSに上げ、炎上させるという現代社会ならではのやり方。
モアイには悪い噂が付いて回るが、本気で就活しようとする人たちもいる。
歪んでいるのはどちらか…?
そして見ていく内に、楓の本当の復讐理由が明らかになる。
言うまでもない。秋好への恋心。
楓は秋好に惹かれていたのだが、秋好は別の先輩と交際を。
復讐は単なる嫉妬。
楓は否定するが…、
それを知り、秋好は激しく嫌悪する。
「気持ち悪い!」
秋好は何も変わっていなかった。
今も青臭くて理想的で大それた夢に向かって一直線。
しかし、その為には現実的な方法も致し方ない。でも決して違法や悪質な活動には携わってはいない。
今も本気で信じている。
世界を変える。なりたい自分になる。
変わってしまったのは、楓の方だった。
そして楓は、取り返しの付かない事を。
二人で作った“世界”を、壊してしまう…。
人間というのは愚かでバカでありがち。失って初めて気付く。
こんな自分になりたくなかった。
“それ”が自分にとってどんなに大切だったか。
世界を変える。
なりたい自分になる。
全て彼女が教えてくれた。
今からでも世界を変えられるだろうか。
もう遅いだろうか。
今からでもなりたい自分になれるだろうか。
もう遅いだろうか。
なれなかったなりたい自分のシーンが胸を打つ。
解散したモアイであったが、また新たに立ち上がった。
ラスト、楓はある人物を見かけ、がむしゃらに駆け寄る。
もう一度。
どんなに傷付いても。
青くても。
痛くても。
脆くても。
リリカルな青春ストーリー→ダークな復讐サスペンス→そして感動で締め括り。
いい意味で予想と期待を裏切られた!
いろいろな意味で良かった
「世界を変えたい」という思いで楓と秋好はモアイというサークルを作った。
始めは、二人で小さい活動をしていたが、少しずつサークルは大きくなっていった。
大きくなるにつれ楓はサークルを離れた。
その後、楓から見たモアイは昔の思いなど全くない活動をしているように思えモアイを壊そうとした。
そして、不正の活動をしている証拠をつかみモアイを壊し、秋好のことも傷つけた。
楓は、モアイを壊し、秋好を傷つけたことを後悔したという内容だった。
予告を観たとき、楓がモアイを取り上げられたうえ秋好にも何かあったのだと思っていましたが観ている途中からそんなことなく、むしろ楓は痛い人なんだなと思いました。
作者の住野よるさんはすごい話の展開を考えるんだなと思いました。
楓はやっぱり学生だなと思いました。自分の思い通りにいかなかったからモアイを壊した。
最後に後悔したからまだましかなと思いますが。
なりたい人になるって難しい。
いろいろなしがらみが出てきて、なりたいけどなれなくて、苦しむことも多い。
普通でした。 終盤、講義室での二人の言い合いのシーンですがあの会話...
普通でした。
終盤、講義室での二人の言い合いのシーンですがあの会話の内容からどうして秋好は「楓は私のことが好きなのではないか」と導き出せたのか疑問に感じました。
たしかに間違いではないですが、ながれが自然ではなかったような気がします。
ネタバレ禁止な訳だよ
予告編を観ていて、どんどん印象が変わったこの作品。最初は、普通に、吉沢亮と杉咲花のラブストーリーだと思ったもんなぁ…。次に見たときは、サスペンスってあって、「秋好は、この世界からいなくなった。」とか言ってるから、殺されたんだろうと思ったもんなぁ…。その次に観たときは、「きもい。」とか言われてるから、びっくりした。ネタバレ禁止って見たから、言わないし、書かないけど、これ、どうなんだぁ?田端がキモイって言われるのも、分かるよって思っちゃった。まあ、個人的には、最初で、秋好のこと、ウザイって思いましたけどね。私も、秋好みたいな子とは、友達にはなれないし、関わらないでくれって思っちゃう。
なんか…普通に、この二人のラブストーリーかサスペンスが観たかったかなぁ…。
現代の社会問題を青春の脆さで表現した
まず大学1年生の際に吉沢亮と杉咲花が出会いサークルを作るところから始まる。
そのサークル名、モアイで数々のボランティア活動をしていく。フリースクールでの子どもたちとの触れ合いだったり微笑ましくて大学生してる感じが好きです。
しかし、3年後の吉沢亮は杉咲花を「死んだ」と断言しモアイを潰そうと計画する。
なぜ、杉咲花は死んだのか?
モアイはどうして就活のコネ作りサークルになってしまったのか?
これは全て吉沢亮の中の嘘でした。
吉沢亮本人は勝手に恨みを抱いていますが自分の気持ちをはっきり言葉にして伝えなかった故にすれ違いが生じ大切な人の大切な居場所まで奪ってしまったという後悔のお話です。
それでも前を向いて拒絶をされても許されなくても謝りに行こう!と走り出した吉沢亮の覚悟は男らしかったです。
SNSの怖さや人間関係の脆さを非常に味わいました。
個人的に吉沢亮くんと杉咲花さんと森七菜さんがフリースクールで一緒にいるシーンは本当に好きです。お兄さんとお姉さんが守ってる感じがして微笑ましかったです。
映画館のスタッフさんが「青くて痛くて儚い(はかない)」って間違えて言ってたけどわかるよ読みづらいよな
原作未読です
同作者の「君の肝臓を食べたい」原作読みました映画見てません
肝臓は知人が好きで勧められたので小説を読んだのですが、オチでドン引きしたのと、道中で感情移入ができなかったので好きな話では無かったのですが
時間が余ってたまたま意味もなくなんとなく見たこの作品は(原作未読なので少なくとも映画は)とても好きなタイプの作品でした。
皮肉ではなくて本当に星5です
「必要以上に人と関わらない」みたいな信条を持った勘違い陰キャ大学生の田端楓(吉沢亮の顔は世界で150番目くらいにかっこいいのであながち勘違いでもないかもしれない)
と
現実的な解決案もないまま暴力はいらないとか語るヒロインポジの大学生の秋好寿乃(髪型がボブ)(何故かボブがいっぱい出てくる)
が50人ほど巻き込んだ喧嘩をする話です。
もしかするとちょっと違うかもしれませんが、感じ方は人それぞれですよね。
アクション映画では米国、中国等に遅れを取っている日本ですが、心の移り変わりや文字や言葉の暴力を題材にした場合は日本がダントツといって過言ではないでしょう。どうですか映画に詳しい人?
閑話休題
主人公はただ人見知りなだけなのに人と関わらないようにしてるということにしてできないをやらないにすり替えてる(ように感じる)心のヒヤリハットマン
ヒロインは、目の前で超暴力人間が暴れてるってわけでもないのに突然立ち上がり「暴力はいらない」だとか「武器を捨てれば良い」だとかいいつつも後半言葉の暴力で無双する一貫性ゼロキッズ
個人的には主役2人のキャラが両方とも性根が曲がってて登場シーンからずっとムカつくのですが、大喧嘩した挙げ句、喧嘩両成敗的な終わり方をし、スカッとする映画です。
「モアイ」というボランティアサークルを2人で立ち上げ、馴れ合いが始まるのですが、秋好寿乃の行動力へ憧れを抱きつつも(ここには恋心も含まれるかもしれない)二人三脚で進んでいけると思っていた田端楓が、秋好寿乃に彼氏ができたことにより一転ファンからアンチに変貌します。
しゃあねぇと割り切って秋好寿乃の彼氏とも仲良くなれば良いのではとも思いますが、田端楓くんは人見知りなので懐いた人としか話しができない。
さらにボランティアサークルから就活サークルへと華麗にジョブチェンジしたモアイは、他にもアンチがいるようです。
正直モアイがあーだこーだはどうでも良い部分なので割愛しますが
一番の盛り上がりポイントとして田端楓と秋好寿乃が口汚くなじり合うシーンですが、1時間前に(舞台上の時間経過はわかりませんが)暴力がいらないと言っていた秋好寿乃が言葉の暴力で田端楓を黙らせます。会話がすれ違っていてK.O.はできていなさそうなので判定勝ちです。精神の階級差は那須川天心とメイウェザーくらいありそうです。
話がずれますが、那須川天心とメイウェザーは階級差がなくてルールの折り合いが付けば面白い勝負になりそうです。
そのシーン後は必死の努力で就活サークルを潰したのに罪悪感で人見知りじゃなかったパターンの妄想シーンが入りますが、本筋がそのストーリーだと流石に退屈過ぎるので、このストーリーで本当に良かったと思います。
おしまい
(夏休みの日記かよ)
考えさせられる映画だと思いました
見終わってすごくモヤモヤした気持ちが残りましたが、時間経っていろいろ考えてしまうから面白かったんだなあと思います。
変わってしまった好きな子に復讐する楓と、人が増えて間違った方向に向かってると気づかず、自分の信念に近づいてると勘違いしてた秋吉。
確かに、吉沢亮じゃなきゃ思い込み激しくて卑怯なやり方でしかやり返せないのはただのキモイ人かもしれない。
でも、結局、個人情報流すのは犯罪だから、叩かれて当然だし
秋吉がいなくなってからのモアイはちゃんといい方向に向かった団体になってた。
ただ、いまはSNSで平気で叩く勘違いした正義もあるからなあ。
なんというか、やり返しかたはよくなかったけど、幹事の人は結局叩かれて当然だし
楓の友達が、「いや、あの人悪いことと思ってやってないぽいからさ、晒すとかやめようぜ」って
仲良くなっちゃって言えなくなる気持ちもわかるし、でも友達なら注意する勇気も必要だし。
なんだか、だれの味方にも敵にもなれない感じでしたw
いやあ、面白かったw
吉沢の顔
闇落ちした吉沢亮がめちゃくちゃ好きだった。キェルケゴールの「死に至る病」を読んだせいかこの人の絶望の形を考えながら見てた。楓はなりたい姿を目の当たりにした、もしくはなれなかったのだと思う。最後変わったのは物語的お約束。物語は終始一人称(1視点)から語られていたので情報が限られ、その分楓の方に寄った内容なのが面白かった。秋好のサイドの方も考えてみたり、色々と想像が膨らむ。直前に予告が流れていたせいか、今村夏子「むらさきのスカートの女」と同じような物語の構成(流れではなくあくまで構成)を感じ取った。好きではある。でも何はさておき吉沢亮顔良っっっ。「やりたいことは?」というメッセージ性より楓の思いのほうが強かった気がした。
こころが痛くなりせつない
自分自身の学生時代の気持ちや、社会人になり30代になった現在の心をぐさぐさえぐられるようだった。
心の壁を超えて行動した時、何かが変わるんだよね。きちんと思いを伝えていれば、あの時こうしていれば…それが楓にはできなかった。そして勝手に自分は外されたと思いこみ、恋愛が複雑に絡み合う。
秋吉は天然で意外なほどさっぱりな性格。それの伏線はオープニングで貼られていた。
2人の非対称な性格が歪みだした。見ていて悲しくなってきた。見てて心がぎゅっとなった。
2人で言い合うシーンは見てられないわ。
小説も買って読んでみよう。
すごく主人公の行動、心情がわかってしまう
これはとても恥ずかしいことだけど吉沢亮さん演じる田端の心情が重なる部分が
多々あって、これほど心情がわかる主人公は初めてだった。
ここまで人のせいにして自分を守り人を妬んでしまうものなのかと呆れてしまう人も
いるかもしれないけど、ボクは同じような心情に落ちいり、ふさぎ込んでしまうし
裏切られたと錯覚してしまうし
ありもしない人にとってはきもちわるいであろう理想を空想することもある。
だから後半の柄本佑さん演じる脇坂の言葉はとても痛くやさしくしみました。
多くの人にとっては気持ち悪いどうでもいい映画かもしれないけど
ボクは見て自分をありありと理解できて出会えてよかった映画になりました。
題名通り若さ故の青さが痛々しい
杉咲花さんは本当に可愛いらしかった。
この世から居なくなる前は。
この役を上手く演じてました。
最初の脇目もふらず理想に近づこうと走っていた時の
舞台で発声しているような高く良く通る声と
ラストシーンでのあのやり取りのシーンでは声の出し方が違ってました。
秋好さんは世界平和という理念は変わっていなくても、
モアイにどんどんメンバーが増えて、
共同で運営していくにあたり、
少しずつスレていってしまったんですかね。
対して楓くんは、いつまでも少年のようで青いまま。
こうゆう話、現実にも良くあって、
傍らで見ているだけで、痛いなあと。
何かを作ろうと志を一緒にする仲間達で、
仲間割れとか喧嘩とか。
心のすれ違いで。
ラストの二人の真正面からのぶつかり合いは、
見ていて疲れる程、生々しかった。
いやあ、あの演技をするのも相当にエネルギーを使うんだろうなと思います。
痛みも喜びも分けあえるものだから
理想論なんか語っちゃって「さぶッ」と、
冷ややに薄ら笑いを浮かべる自分がいる。
でも語るべき理想すらない自分に気付き
薄ら笑いが凍りつく。
敬語で喋るのは相手を傷つけないため...
なんかじゃない。
自分のこころを覗かれたくないから。
本当は自分が傷つきたくないから。
自分ひとりが銃を投げ捨てても
戦争は終わらない。
むしろ丸腰になったところに銃弾が飛んできて
結局のところ傷つくのは自分自身だ。
わたしたちは本物の銃は持ってないけど
わたしたちは言葉の銃を持っている。
興味本位で、たぶん興味すらもない
およそ関わりもない安全圏で
傍観を決め込むヒトたちによって
無慈悲な言葉は投げつけられる...
SNSが普及するにしたがい
それが顕著になってしまった。悲しいことに...
言葉が怖くなって、言葉に絶望し
言葉を手放したとしても
今の自分はこれまでの言葉が積み重なって
今の自分が出来ているはずだ。
だとしたら、
再び手にする言葉が、希望を託す言葉が
未来を決定づけるはずだ。
そうやって摩擦から発した温みある言葉を胸に
わたしたちは少なからず傷つきながら前進するのだ。
顔を見合わせない、直に体温を感じないSNSでは
言葉の真意を測るためにリテラシーを酷使して
辟易するかもしれないけれど
面と向かって言いにくい本音だったり
日頃は照れ臭さいことだったりと
言葉にできない言葉を発信するには
もってこいなツールだと思うので
“要領・用法”をまもり配慮をもって
正しくお使いください。
同じネット民、同じ映画ファンである
わたしの願いです。
杉咲花さんとか松本穂香さんとかが演じる
明け透けのない性格のヒトって
一見なんにも悩みがないように見えて
実はいちばん傷付いきやすい性分なんですよね。
本心をさらけだすことをせず
傷付きも傷付けることも避けて
慎ましく平坦な生き方を望んでもいいのだけど
彼女たちはそうとはせず
たとえ傷付き、傷付けようとも
喜びも悲しみも等しく受け入れて
起伏のある生き方を選んでしまった。
誰かに何かを言われても
そうして手にしたものが
なにものにも代えがたい財産だと
彼女たちは知っているから...
「こころが痛い」→〈主観〉と
「言動、行動がイタい」→〈客観〉の違いはあるけれど
これからの社会で大事なことは多様性を認める寛容さと
お互いの適切な距離感を推し測り
寄り添う姿勢なのだと思いました。
言葉を届けるために。言葉を受けとるために...
ネットでも。現実でも。
異常者
内容は説教くさくて嫌いだけど、作品の作りとしては良かったので☆4内容をちゃんと受け止められるなら☆5とかだろうか。
反面教師とか警鐘とか教訓として受け止められるならこの作品の意義は大いにある。
現代っぽい話ではあり、タイムリーというか時代を反映してた。「異常者」とのタイトルにしてみたけど、彼のような人間が今後増えていくのだろうと思う。
現代病と言ってもいい。
だが、その処方箋はおそらくない。
俺も含め、この病に冒されてはいないとは断言できない。彼程症状が顕著に現われてこないだけなのかもしれない。彼自身、自分が異常者などと露程も思ってないだろう。締め括りに使われる「ちゃんと傷つけ」って言葉さえ、身勝手な思考だとも考えないだろう。
それがキッカケにはなり得るのだろうけど。
彼は常に受け身が多かったように思う。
その意見を受け入れた自分を無視するかのようだ。
他人に委ねたり依存するのは責任回避ではない。自分の意思を他人に委ねたという責任が発生する。
「自分は間違ってない」と思いたいが故の防衛本能だろうか…終盤のマウントし具合は不様だった。
その行為自体は昔からあるものではあるけれど、その内容だったり、単語が辛辣だ。
自分を優位に見せる為の選択は、理論的は会話ではなく、相手をいかに傷つけられるかに終始する。
相手の間違いを諭すでもなく、誤解を解こうとするわけでもない。直向きに刺し続ける。
…そこまでして守りたいものって何だろう?
そして、その行為を背負いきれず後悔する。
他人を否定し自分の足場が固まって、今度は許してほしいと相手に懇願する。
それがラストの台詞なのだ。
「お前いい加減にしろ」と胸糞悪くなる。
吉沢氏を観たくて行ったのだけれど、そんな胸糞悪くなる主人公に徹し、好演してた。
杉咲さんもそうだけど、なんか日本人の芝居が次世代に差し掛かってきてるのかとも思う。
なんか…形がなくなってきたかのように思う。
今の若者にこそ見てもらいたい作品にも思うので、同世代にしっかりとアピールできる人材がいた事に感謝したい。
初めは復讐劇かと思って見てたのだけど、どおにもそおではなくて…だけど彼自身は明確な敵意を剥き出しにしてる。中盤に差し掛かかり、その敵意に見合うだけの原因がないと感じてからは、一体何を見せられてるのだろうと、暫く居心地が悪い。
途中どちらかが嘘をついてはいてサスペンス風にもなるのだがあんま盛り上がらない。
物語の核はそこではなく、彼の内情だからだ。
厄介なのは、その敵意が燻って熟成し、こねくり回された挙句に発露するとこだ。そして、彼に不利な事が起こらない限り発動しないとこだ。一体、お前ら何をその身に住まわせてんだと、怒鳴りちらしたくなる。
でも、多分ならこおいう人間は増え続ける。その土壌がこの国にはあると思ってる。
個を大切にするのは結構な事だけど、優先順位と度合いは誰かが説かないとと思う。
家庭の在り方とか、教育の在り方とか…人格形成の過程における不自由さは結構大事なんではなかろうか…行き過ぎた自己肯定論の弊害にも感じる。
1番怖いのは
「彼は別に悪くないじゃん、しょうがなくない?」と言っちゃう人間が相当数いるんじゃないかと思えちゃう事だ。
サイコ野郎が主人公のホラー映画に等しいと思われる。現代が反映されてるようにも思うので尚更恐ろしい。
良い意味で裏切られた
タイトルから恋愛が中心のモノかと
思ったら、恋愛要素は薄めでした。
終盤の教室での二人の掛け合いは
ちょっと必見です。
自分が言い争いをしているような気分に
なりました。
杉咲花は上手いですね。
何か引き込まれます。
最後は結ばれるのかな?
でもほぼ触れられず。
ヒロインうざすぎwwwざまあwww
とにかくヒロインが痛くてうざくてキモい。自分は本当に理想論ばかり語るヒロインが生理的に気持ち悪かった。ストーリー内容も、「何故かクソうざいヒロインが死んで、元々主人公とヒロインが作ったサークルが乗っ取られて飲みサーになったから潰す」っていう、本当にどうでもよすぎる内容でクソつまらないし、ヒロインが出るたびに吐き気がして、最初の1時間は本当に苦痛で何度も途中で帰ろうと思いました。
ただ後半に、ヒロインが死んだというのが主人公の嘘で、ストーリー内容が、「ヒロインに彼氏ができ、ヒロインに裏切られた(と思い込んでる)卑屈で陰キャラな主人公が、ヒロインを逆恨みして、ヒロインが楽しそうに運営してる陽キャラサークルを潰す」という内容だと判明し、見事サークルの闇を暴いてサークルをぶっ潰しざまあみろと言わんばかりにヒロインに暴言をぶつけた時は、ヒロインと陽キャラが嫌いな私は、最高のカタルシスを得られましたね。
主人公だけが陰キャラで嫌なやつ、他の登場人物は陽キャラで良いやつ。その中で嫉妬心と被害妄想の力で孤軍奮闘し勝利した主人公は最高に気持ち悪くてかっこよかった。
あと吉沢亮まじイケメン好き。ヒロインの人誰だか知らないけど吉沢亮と釣り合ってないからwお前の方が気持ち悪いわwww
僕も、世の中に暴力は要らないと思いますっ‼️
久しぶりに劇場に行けたので、杉咲花を見ようとこの映画を観賞。
なかなかのサスペンスだった。
冒頭の方で、杉咲花が吉沢亮に野望を持つことについて語りかけるシーン。歩く二人を平行移動で追っていたカメラが、杉咲が横断歩道にさしかかると次第に視点が上がっていき、白だけを踏んで歩く杉咲と後をついて行く吉沢の二人を俯瞰で見せる。何気ない演出だが、まだサスペンスに転じる予兆すら見せていないこの段階で、期待感を刺激する。
さて、物語はザックリ言うと「逆怨み復習劇」だと思う。
主人公楓(吉沢亮)によってストーリーが語られるが、そこに虚偽がありどんでん返しとなる。
これは原作小説の構成なんだろう(未読)。
一人称で語られ、語り手が犯人だったというアメリカのサスペンス小説で見られる仕掛けだが、楓の行動をちゃんと見せて、犯行を隠すのではなく動機を隠すというアレンジが良い。
田端楓は、主体性に欠ける男だ。この男にはやりたいことなどなかった。
秋好寿乃(杉咲花)に興味をもち、流されて秘密結社の結成に協力した。
寿乃にとって自分が一番の男だと思い込んでいたのに、見事に覆され、裏切られた、騙されたという妄想に支配されるに至る。
物語としては現実場離れしていて、見方によってはシラケてしまうかもしれない。
吉沢亮が二枚目過ぎて、他の女子が放っておかないだろうから、一途に寿乃を怨み続けてなんかいないだろうと思ってしまう。
杉咲花、柄本佑、その他のキャラクターたちにはリアリティがあって、演者たちも役柄に合っていたように思う。
特に光石研がイヤな役だが、相変わらず見事だった。
そして、映画は、自分の愚かさから大切な人を傷つけてしまい、大事な関係を壊してしまったことに気付いた楓が、最後に廻ってきた懺悔のチャンスにかけるところで終わる。
タイトルに表されている若者ならではの罪と罰。若いうちは取り戻せる、と思いたい。
全92件中、21~40件目を表示