「痛くて痛くて痛い」青くて痛くて脆い たくあんさんの映画レビュー(感想・評価)
痛くて痛くて痛い
クリックして本文を読む
【良い点】
若い俳優の方が多いですが、若者特有の未熟で傷つきやすい感性を、繊細に演じられていました。それに演技も自然で「こういう大学生いるよな〜」と見ていてニヤニヤしてしまいました。
楓は終始、根暗で気持ち悪くて仕方ないですが、ずっと昔、人との距離の取り方が分からなくて、独りよがりな感情を相手に押しつけて、些細な事ですぐに傷ついてしまう、そんな痛い自分がいたな、と思い出して面映い気持ちになりました。秋好も大概痛い奴ですが、楓と違って大学の3年間で多くの人と関わる事で成長していて、杉咲花さんの演技はもちろんメイクや映像でもそういう描写が細かくされているなと思いました。
【悪かった点】
原作を読んでいないので、なんとも言えないのですが、映画の予告で「この嘘は見抜けるか」的な事を言っていたので、どちらかというとサスペンス寄りなのかと思っていたために、ジャンルの違う映画だなと途中で気付きました。サスペンスを期待すると途中で自分の頭の中で軌道修正しないといけません。予告はもうちょっと変えた方が良いのでは?と思いました……。
またネットに情報を晒す→楓が情報を晒してしまった事に後悔するという場面がありますが、テンがやってしまった個人情報漏洩は立派にダメな事です。なのでそこはもうちょっと楓が罪悪感を感じやすいやらかしが良かったなと思いました。
総合的にやっぱり役者の皆さん演技が素晴らしいので、観て良かったです。
コメントする