劇場公開日 2020年8月28日

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「予想外の展開で楽しめました」青くて痛くて脆い おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5予想外の展開で楽しめました

2020年8月29日
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鑑賞方法:映画館

予告から、仲のよかった友達か大好きな彼女を死に追いやったやつに、吉沢亮くん演じる田端が復讐する話だと予想していました。ある意味そうでしたが、実は…。というところからの予想外の展開が、ミステリーライクでなかなかおもしろかったです。

物語は、吉沢亮くん演じる田端と、杉咲花さん演じる秋好との関係性が肝なのですが、田端の視点と内言で展開されるため、どうしても田端に寄り添いながら観ていました。しかし、終盤でその見方が一気に方向転換され、なかなかの衝撃でした。とくに、田端には大学時代の自分を重ねながら観ていただけに、なおさらです。

「なりたい自分になる」って本当に難しいと思います。自分をほんの少し変えることさえ、大きな勇気が必要な気がします。だから、変えられないことを誰かのせいにして、言い訳して、自分をごまかして、今の自分を肯定したくなるものです。きっと田端もそうだったでしょう。でも、最後にマウスをクリックした瞬間、彼はなりたい自分に少しだけなれたような気がしました。その結果、世界は変わらなくとも、彼の目に映る世界は少しだけ変わったのではないでしょうか。

「青くて痛くて脆い」とは、なるほど青春時代を形容するにふさわしい、いいタイトルだと感じました。危なっかしいイメージの言葉ですが、若いうちにこの「青さ」「痛さ」「脆さ」をしっかり経験し、自覚することが大切なんじゃないかと感じました。

それにしても、秋好がめざす世界とモアイの活動にどうにも一貫性が見えず、モヤモヤしたものが残りました。その後のMOAIの方は、活動内容はしっくりくるものの、前身のメンバーが継続しているところに違和感が残りました。これも田端フィルターのせいなのでしょうか。

おじゃる
asicaさんのコメント
2022年2月5日

おじゃるさん
私は大学のサークルという経験がなく、時代的にも今のようなものはなかったので、登場人物に重ねて鑑賞された方の意見が知りたいと思いながら見終えました。
おっしゃる通り、ほんとうに感じ方はいろいろ。ここのサイトでみなさんの意見や感想はとても有意義ですよね。

asica
asicaさんのコメント
2022年2月5日

モアイに対する視点がカエデのものであるからかも、という点の指摘が素晴らしいですね。なるほど、です。

asica
レモンブルーさんのコメント
2020年10月1日

おじゃるさん コメントありがとうございますm(__)m。私のレビューの方に返事を書かせていただきましたが、宛名を勘違いして「だるまんさん」と書いてしまいました!本当に失礼致しましたm(__)m

レモンブルー
レモンブルーさんのコメント
2020年9月30日

原作読んでも 秋好の目指したモアイの姿はわかりにくかったです。痛い(イタイ)と思われたハズの彼女の元に何故だか 人が集まったことも違和感あるのですが、原作にはモアイの活動が、社会的に評価を受けて大学からも支援された?ような事が、書いてあったかな?でもモヤモヤします。映画では柄本さん演じる脇坂が、モアイに加わった事が、大きいという描き方でしたよね。いずれにしても映画も あと一歩足りなかったなと思いましたが、良い作品だと思いました!

レモンブルー
2020年8月29日

ホント最初から最後まで田端フィルターが掛かっているのか、疑問に思う所ですよね😅

巫女雷男