「イルカ」空白 Miyuさんの映画レビュー(感想・評価)
イルカ
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自分が犯した過ちや間違いと向き合うことができない大人たちの物語。
古田新太が圧倒的にダメなキャラクターとして描かれ始めているため、娘に先立たれた父への同情が全く生まれない。一方で、なんの故意もないが正義への熱意も全くない松坂桃李にはうっすらとかわいそうとゆう気持ちが生まれる。この対立構造について、あまり共感を生むことができるとは思えなかった。
こうした過ちへの向き合い方について、周りの人間との関係で明るい方向に進んでいくとゆう周りの描写は丁寧で細かく素晴らしかった。(特に初めの事故を起こしてしまった女性の自殺に対する母親の台詞やお弁当を美味しかったと話した奥野瑛太氏など)殺伐とした環境の中にも、周りの何気ない言葉や誠実さが人を動かすとゆうメッセージとしては素晴らしかった。
しかし人の持っている負の感情や諦めといったものを映し出すには、古田新太のキャラクターはあまりにも常識はずれだったため、娘への死に向き合うことができない父親とゆう一般的な見方を共感させることはできなかったのではないだろうか。
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