「娘があんな死に方をしたら私もあぁなるだろう」空白 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
娘があんな死に方をしたら私もあぁなるだろう
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やり場のない怒り、苦しみ。
怒りの矛先を探す父親。
壊れていく店長。
受けてもらえない謝罪をすべてを抱え込んで死を選ぶしかなかった若い女性。
救いのないストーリー、観ていて辛い場面が続くので、
古田新太が、船に乗せてくれないならホストになるしかないという藤原季節に、それはまずいなと少し笑って手を差し出すシーンや、怒って帰ろうとする田畑智子に、俺が悪かったと謝るシーン。
交通警備員になった松坂桃李に、奥野瑛太がまた焼き鳥弁当作ってくださいと言うシーン。
そしてもちろん娘の絵に、じんと来る。
善意であっても、たとえそれが正しいのであっても言葉は人を傷つけてしまう。
そして言葉によって人は救われる。
(一番人を傷つけているのは、言葉を生業とするマスコミである)
登場人物みんながどんな性格か、出てきて直ぐ分かるように描かれていて、出演者みんなが適役好演。
主役の二人はもちろん、脇役を演じた方たちもそれぞれキャリアの代表作になるだろう。
印象のない女の子を印象なく演じて強く印象に残った。
鮎子ちゃんは上手い。いい女優さんになるだろうな。
父親って娘のこと何も知らないんだよ。
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カールⅢ世さんのコメント
2021年10月5日
《奥野瑛太がまた焼き鳥弁当作ってくださいと言うシーン》
へらへらした言い方で、半分バカにしていたように思いました。松坂桃李はぐっと堪えて、ありがとうございますと言うのが精一杯みたいに思いました。