ブラッド・ジャスティス

アメリカでは黒人青年が警察官に虐待される報道は日常茶飯事、暴動まで起きている深刻な社会問題がテーマのようです。主人公は法の番人の判事だから新たな切り口でのアプローチがあるかと期待したのですが結局はよくある暴力的復讐劇に収れんしてしまったのは残念です。

銃社会のアメリカですから警官の過剰防衛はありがち、ただ証拠捏造までして正当防衛を表明するのは明らかな犯罪です。鑑識や内務監査官が真摯に調査すれば真相は明らか、映画では警察も市長も隠ぺいに終始という構図もありがちに思えてしまうのは病んでいるとしか言えませんね。

民が法を重んじるのは判断、執行の公正さが担保されてこそ、社会正義が権力に歪められれば治安崩壊を招きかねない現実社会への警鐘であることは痛いほど伝わりましたが、病巣は深刻・・。

中途半端な役どころ。もっと暗躍するかと思いきや見せ場なし。全身黒スタイル多い気がする。黒人判事が息子が警察に殺されたことから、法的処罰を望むも叶わず、妻には責められ、遂に同様に息子を殺された自動車修理工の親父と復讐する。途中から急に安直な復讐劇となり、グダグダ、悲劇な結末。勿体無い。やたらエモーショナルなBGMが多くかかり、葬式でもアカペラって歌うのか。。

息子を警察に殺された主人公は判事だった。
同じ境遇の男と組んで復讐に乗り出すのだが・・・。
一本道でそれなりに楽しめる。