「安定の」マルモイ ことばあつめ ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
安定の
安定の韓国映画、安定のユ・ヘジン。
「タクシー運転手」の脚本家が、脚本・監督ということで間違いのない安定の面白さ。深刻な自国の歴史をエンターテイメントとして昇華することにかけては、韓国映画は今やハリウッドを凌いでいる。
そして言語や名前を押しつけることで民族の文化を破壊するのが植民地政策のひとつの王道であるのは、アフリカ各国が英語やフランス語を公用語としている現在から振り返ってもよく分かる。日本も当然のようにそうしていたのであり、それに抵抗していたまさにこの映画の登場人物のモデルたちは実に聡明だったのだね。
この作品は主人公にユ・ヘジン演ずる底辺の人物を据えることでユーモアたっぷりにそれを描き出している。
こういうのを文化と言うのですよ。
この映画のレビューにすら涌いている、歴史を修正し、なかったことにしようとするネトウヨ達に、そうした史観が却って日本を貶め日本文化を貶めているのだと気付けるほどの知性があると良いのだけど…
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