劇場公開日 2021年7月9日

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「続編は見たい!」東京リベンジャーズ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0続編は見たい!

2021年7月9日
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北村匠海だから磯村勇斗、吉沢亮だから山田裕貴 --- 実際の友情が実現させたキャスティング!まずビジュアル再現度の高さ。青田買いどころの騒ぎじゃない人気若手俳優共演!大好きな山田裕貴が大好きなドラケンに!稀咲と半間の活躍は乞うご期待。譲れねェもんがある。本作自体はそこまでハマらなかったけどやっぱり見たい、期待してしまう続編。東卍の傘下に下る!次は血のハロウィン(場地は菅田将暉、一虎は志尊淳?製作費圧迫)、3は天竺で。作品はあれだけど、役者の株は上がりそう。今の中高生にとって僕ら世代の『クローズ』のようになるのだろうか。
双方適役、貫禄と絆。吉沢亮×山田裕貴マイキー、ドラケン。以前から感じていた山田裕貴の絶対的安心感がドラケンそのもの。揺らぐどころか、より強固なものになった。ナンバー2が板につきすぎて、本当に自分も支えてほしい、側にいてほしいと思うレベル。マジックブーツのようなもので15cmも高くしていたらしい。そんな爪先立ちのような状態でも、流石の山田裕貴、見事な立ち回りアクション。絶対的な殺陣の上手さから見て取れる身体能力高いアスリート気質も込みでハマり役すぎる。吉沢亮の普段は飄々としながらも肝心なところではしっかりと威厳・迫力を出しつつ、すごく一本気に仲間思いな部分がマイキーそのもの。注目若手共演の本作での大御所「&」ポジションも頷ける役者としての経験値をサラッと見せてくれる。
仲良さそうな様子。北村匠海×磯村勇斗タケミチ、アッくん。磯村勇斗は高校生パートではきもち顔を丸くして、現代大人パートでは痩せ細って頬をこけさせる。あと、紅一点べらぼうにかわいい今田美桜。本作中での出番・出演時間を考えると、ノリノリな間宮祥太朗はまだしも清水尋也は完璧に続編ありきの配役。もちろん大事な役柄ではあるが実際出ている尺はカメオ出演のレベルで、次作以降への伏線要素。
画が格好良くなく、原作よりマイキー&ドラケン辺りの強さを地に足の着いたものにすることで、実写化の見せ場として力を入れているはずのアクションはどこかモッサリ。やっぱり三池監督に撮ってほしかった。もっと素直に胸アツだったろう。半グレ集団ってパワーワード。新型コロナの流行によって延べ300日にも及んだらしい撮影。地毛でしている人はビジュアルをキープしているの大変そうな人も。全員のギャラが爆上がりしているのはもちろん、きっと続編に出たくない人もいるだろう。

泣き虫のヒーロー --- 運命を殴り変える、行けるところまで行く。俺の人生クソだって分かってるよ!絵に描いたようなザ・不良が時代遅れの時代にあえて今や絶滅危惧種となった古き良き不良ヤンキー像 × タイムリープもの = 原作の抗えないワクワク感を真空パック再現できているかは定かではないけど、公開前から色々と不穏な噂が飛び交う中では頑張ったのではなかろうか。アニメも実写本作も原作における第1話に部分に力を入れているのは同じ。そりゃそうだ、ただでさえ導入部大事なのに、恐らく普通よりブッ飛んでてややこしい本コンテンツにおいてはとりわけ重要。のはずがあまり機能していなかった。
君はいつも急に来るね --- ビジュアル再現度の高さと役者の頑張りに支えられているけど、セット感ある規模の小ささとアクション取り慣れていなさそうな監督。そしてやはり漫画と映画の違い。高カロリー胸アツ展開だけじゃどうにもならない共感・共通性や私事となる没入感みたいなもの。例えばそれが映画になると説明過多な脚本と演出、毎シーン毎シーン超丁寧に説明しないと気が済まない作りに。あと、SEとか音楽付けすぎでは?漫画にないオリジナルな部分を足すのは大いにあり(主にキャラクターを描き深堀りする上で)だけど、それを有意義に使うことなく、逆に原作の展開をまとめて駆け足忙しなく=薄味になっている部分もある気がした。結果、肝心のキャラクター描写がおざなりになって、感情が付いていかないまま展開を追いかけることだけに必死になる、みたいな。いまひとつ燃え切らない。タケミチの弱さを際立たせる。実際そうじゃなくても、いちいちセット感あるような閉じられた空間に薄っぺらさが気になる。

とぽとぽ