劇場公開日 2020年10月2日

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「音楽の力で、違うを一つにして」トロールズ ミュージック★パワー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0音楽の力で、違うを一つにして

2021年3月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

幸せ

歌と踊りとハグを愛する妖精、トロールたちの冒険や活躍を描いたドリームワークス・アニメーションの続編。

前作で仲間や村を救い、女王となったポピー。
同じく、自分の色を取り戻したブランチ。
ポピーは日々女王の仕事をこなし、また皆でハッピーな暮らし。ブランチはそんな彼女に想いを伝える事が出来ず…。

トロールは彼女たちだけ…と思っていたら、他にも居た! しかも、5種族も!
かつてトロール王国には6つの種族が一緒に住んでいた。
ポップ、テクノ、クラシック、ファンク、カントリー、ロック。
しかし、音楽性の違いで対立し合うようになり、ルーツである“弦”を持ってそれぞれの世界へ。
そして今、各村から弦を奪い、トロール王国の支配を目論む種族が居る。
ロック。
ロック村の女王バーブから招待状ならぬ挑戦状を受け取ったポピーは、彼女に会いに行く冒険に繰り出す事に…。

テイストは変わらず、冒険や世界観や音楽はスケールアップ。
音楽ジャンルを反映させたキャラもユニーク。
今回のヴィラン、バーブ。
冒険の助っ人、カントリーのヒッコリー。
6ジャンルの音楽はやはり聴きもの。
ノリノリ、美しい、しみじみ悲しい、激しくハード。
それぞれ違う魅力があってこその、音楽。

今回も気楽に楽しく見れる、ハッピー娯楽作。
話も単純明快。
でも、話的には前作の方が良かったかなぁ、と。やはりベルゲンの存在は大きかった。

だけど『トロールズ』って、話自体は単純でもしっかり込められているものがある。
常にポジティブ、前しか見てないポピー。それ故、ピンチに陥る時も。
いつもネガティブ、慎重派のブランチ。言わば歯止め係。
時々意見が食い違う時もあるが、そういうのも大事。

前作からも一貫して描かれる、違い。
違う種族。
違う価値観。
違う音楽。
違うから、争う。
どうして…?

違うから、いい。
違うこそ、楽しい。
違うを、一つにして。
音楽の力で。

ロゴマークによると、ドリームワークス・アニメーションは25年。
思えば、『シュレック』や『ヒックとドラゴン』など違いや他種族の交流を描いた作品に名篇多い。
そのメッセージは今後も受け継がれていく。

近大