「水の精ウンディーネの悲劇」水を抱く女 エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
水の精ウンディーネの悲劇
現実と非現実が行き来するミステリアスな展開。
こういうの嫌いじゃない。
『捨てたら殺す』と言う業の深い女。
男もそれを納得しているような異様な空気。
出だしからぐっと引き込まれる。
ベルリンの都市開発を研究するウンディーネ。
博物館でガイドとして働く彼女は凛々しかった。
男に執着する女とは別人に思えた。
潜水作業員クリストフとの出会い、そして二人のふれあいが愛おしかった。
果たして水に入った彼女は“水の精ウンディーネ”だったのだろうか。クリストフを解放し幸せを祈るようなラストが切なかった。
ウンディーネは『ある画家の数奇な運命』のパウラ・ベーア、そしてクリストフは『希望の灯り』のフランツ・ロゴフスキ。二人の個性が際立つ秀作だった。
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