「うーん…。一つの意欲作としては理解できるのだけど…。」カオス・ウォーキング yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
うーん…。一つの意欲作としては理解できるのだけど…。
今年173本目(合計237本目)。
この映画、全体的に評価が低いのですが、結局のところ「趣旨として意欲作として評価はできても、何を述べたいのかはっきりとしない」という点、さらに、意欲作という点はわかっても、ストーリー展開が突飛に過ぎるので、何がどうなっているかわからず、ほとんどの方が置いてけぼりにされるからではないか…と思えます。
決してこういう映画自体を否定するのではないのですが、本映画、そもそも事前広告(大阪市では、大阪ステーションシネマが該当)での宣伝も少なく、ここなどの特集サイトを見ていないと、序盤(それも開始1分から)???な展開が続出するので、ワケがわからないまま進んでしまい、で、時間がきたらおしまい、という点に尽きるのだと思います。
もちろんパンフレットは購入できるのですが、「パンフレット購入を前提にしないと理解できない」というのは(広い意味での)抱き合わせに当たってしまうのでまずいし、意欲作すべてを否定することもできない(それだと、新しい類型の映画はできなくなってしまう)ものの、もう少しこう、β版とか試写会とかのアンケート(多分あったと思う)を反映できなかったのかなぁ…と思います。
こちらでもストーリーが理解できないのか、3割くらいの方が「なんじゃこりゃ」って途中で帰っていったのが印象的で、まぁどう見るか(意欲作として見るかどうか等)判断は分かれますが、かといって「極端に支離滅裂でもない)という点も理解でき、「わかりにくい、事前の評価サイト(ここなど)の情報がないと何がなんだか不明」というのはかなりの減点要素になるんじゃないか…と思います。
※ 実話ベースのお話なら、事前に歴史やサイエンス等を学習するということもできますが、この映画はそういう類型ではないので、それもできない。
とはいえ、積極的に低品質であるという評価もできないので(意欲作という点は理解できる)、下記のような評価にしました。
----------------------------------
(減点0.8) 要は、この映画の「ルール」が大きなカギを握っているのですが、その説明はかなり少なく、このサイトのようなところで理解して見ないと何がなんだか???のまま進んでしまいます。
また、設定的に、俗にいう「中二病」的な設定なところもないわけでもなく、かなり人を選ぶような設定になってます。
一番良いのはおそらく「事前に」パンフレットを購入して読んでおくこと程度ではないか…と思うのですが、それがデフォルトになると実質抱き合わせになってしまいますし、それなしに、かつ、ある程度満足できる(ここだと、4.5が一つの基準)ようにするには、結局のところ、ある程度の評価が集まらないと無理で、そうすると「先に見に行く、後に見に行く」の「お互いの様子伺い」が発生してしまい、それもそれでなんだかなぁ…という状況です。
極めつけはエンディングで、エンディングが始まったらぞろぞろと(だいたい、このご時世なので、終わりまでだいたい席に座っている方が多い)出ていくのがかなり印象的でした。
ちょっと見たことがないタイプで、かといって、「積極的に意味不明」というわけでもなく、評価が難しいです(ストーリーについて余り書いていないのも、何がネタバレで何がネタバレでないのか観念的に理解しづらく、余りうかつに書けないという点につきてしまいます。こういう「意欲作」を否定するのではないですが、多くの方にとって「理解しづらい」ことが想定できるなら、公式側でも「ここまでは書いていいけど、この部分はネタバレ回避でお願いしますね」ってしてほしかったです)。
----------------------------------