「マルセイユを通して描く市井の人々の絆」海辺の家族たち regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
マルセイユを通して描く市井の人々の絆
『マルセイユの恋』、『キリマンジャロの雪』などで、一貫して出生地マルセイユ近郊を舞台とした作品を手がけてきたロベール・ゲディギャン監督にとって、マルセイユはもうひとつの主役。
マルセイユには地中海を通って各地の難民・移民が集う。これは、彼の父親が長らく紛争地帯だったアルメニア出身である事が関係しているのは明白。終盤で登場する難民の子供達と、辛い過去と厳しい現在を抱える3人の兄妹達の出会いが、思わぬ化学反応を生む。
地味すぎるほど堅実なドラマだが、これがゲディギャン監督の真骨頂。
コメントする