「伝染」サイキッカー 超人覚醒 鰹よろしさんの映画レビュー(感想・評価)
伝染
Julia Batelaan 演じる Molly という少女の能力の覚醒とそれに至るまでの経緯や葛藤ってところが1つ見どころなんだけど、この女優さん主演で同監督で「Molly」...邦題「バトル・オブ・ガーディアン 暗黒部隊vs謎の少女」というそのまま Molly がバリバリ活躍する作品があるみたいで、これ同一世界なんだよねきっと。続編というか前日譚というか。もう少しこの世界の広がりを観てみないとどうにも...
レジスタンスの拠点内を慣れた足取りで駆けていく少女に寄り添う長回しの映像そのまま、敵対するカンパニーの襲撃に見舞われる様を描き出すことでの没入感は凄まじい...
そして8年後に舞台を移しての、考える暇を与えずひたすらに続く、多彩な武器のお披露目に暇が無いカーチェイスに銃撃戦に肉弾戦は、彼らにとって絶対に避けられない戦いであることを惹きたてる。
ただ...、Molly という少女が辿る逃げられぬ避けられぬ運命といった意味合いもあるのだろう、ノンストップアクションと言えば聞こえは良いのだが、迫力はあれど一本調子な分、退屈に感じてしまうのは否めない。正直タルい...
ウィルスが自然発生によるものか人為的なものか、Molly は隔離されていたのか監禁されていたのか、カンパニーの部隊が使用する武器に搭載されている「STUN」モードと「KILL」モードというシステム、多彩な武器による同じ性能(効果)を以てもたらされる全く正反対な結果...
「モノは使いよう」であり、ここに人の意思(意志)の介在(反映)を見るわけだが、この意志を、人から人へと受け継がれ...また人から人へと伝染し...そして人に宿るモノ...として、世界に絶望をもたらしたウィルスへの希望とする描き方は素晴らしかった。
「バイオハザード」シリーズ...「X-MEN ファイナル ディシジョン」(2006)...「エリジウム」(2013)...「LUCY」(2014)...