「【永続的な共存か、刹那的な搾取か・・。】」ハニーランド 永遠の谷 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【永続的な共存か、刹那的な搾取か・・。】
ー 冒頭、50代ほどの女性が崖沿いの細い道を横向きに歩いていく。落ちたら、かなり危険そうだ。そして、女性は岩の窪みに石の蓋をしてある蜂の巣の中から、少しのプロポリスを取り出し、
”神の恵み。半分は私に、半分は蜂に・・、”と呟く。
多分、この蜂の巣は彼女の血縁の者しか、知らないのであろう・・。-
■感想
・50歳ほどの女性と高齢の盲目の母との家族 と
隣に多くの子供達と妻とやって来たいつも、言い争いの絶えない家族との対比。
・臨家の主は、蜂蜜を買い付けるやや太めの男に、大量の蜂蜜購入の依頼をされ、自然との均衡バランスを超えた量の蜂蜜を子供達を叱り飛ばしながら、集める・・。
<厳しい自然の渓谷
ー女性が”スコピエ”の市場で、蜂蜜を引き換えに買い物をするシーンが出てくるので、北マケドニア共和国のどこかの渓谷であろう・・。-
で養蜂を営みに暮らす二家族の姿を、対比的に描いたドキュメンタリー作品。
一時的な利益に走る生活を取るのか、自然からの恵みを少量ながらでも、永続的に維持する生活を取るのか・・。
現代の消費社会に生きる我々に、静かなトーンで、とても大切なことを問いかけてくる作品でもある。>
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