「圧倒的熱量。」佐々木、イン、マイマイン せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的熱量。
クリックして本文を読む
.
売れない俳優で別れた元恋人と同居中の悠二が高校の同級生と出会ったことからかつての親友佐々木との日々を思い起こす話。
.
こういう話は私は女なので『mid90's』みたいにあんまり感情移入できないかなと思って見たんだけど、圧倒的な佐々木のパワーと音響でこっちの心の奥をガンガン揺すってくるのでなんとも言えない気持ちになった。あ、これたぶん『ミッドナイトスワン』みたいに語彙力なくなるやつだ、と(笑).
.
女子からしたらあの佐々木たちの馬鹿騒ぎは何が楽しいか分からないのかもしれないけど、幸か不幸か私は女子校に通っていたのでそれに近いものの楽しさは知っている。(まぁ全裸になる人はいないけど笑)
.
なんであんなにギャーギャー大声で騒ぎたかったのか、の答えを佐々木が教えてくれた気がした。
.
そして佐々木の言葉一つ一つがとにかく心にくる。私は「パチ屋に朝から並んでおっさんと会話してると、俺もこのおっさんみたいになるのかと思うと死にたくなる」ってセリフが1番うわあってなった。
.
そして佐々木のあの陳腐な死に様。かつて父親を待ち続けたあの家で1人で死んでいくその時どんな気持ちだったんだろう。クソみたいな人生でも、佐々木は悠二のヒーローだった、それだけで佐々木の人生は勝ち組だよ。自分にもヒーローがいて、自分も誰かのヒーローでありたいと思った。
コメントする