「素晴らしいシーンはあった」佐々木、イン、マイマイン ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしいシーンはあった
山梨的な風景の寂寥感といったらない。特に朝焼けのカラオケボックスあたりは素晴らしかった。あの徹夜明けの疲労感に満ちた田舎の朝焼け、そうそうあの感じ。あの感じの別れ、そして、、、そう、青春映画だ。
撮影が『きみの鳥はうたえる』の四宮秀俊とはエンドロールで知った。どうりで。
期待値を上げすぎて見てしまったところはある。『横道世之介』の裏表を逆にしたような展開。個人的には、陽性の中に切なさを感じるタイプなので、逆にこのパターンはそれほど切なく感じない。とにかくカラオケボックスまわりの出会いとその後のシチュエーションはよかった。回想直後の自転車もよかった。同級生の子供を抱き抱え、のところもよかった。
確かにこんな友人がいた。そして知らぬまに、もう会えないことになっていた。リアルな自分の友人のいなくなり方のほうがショッキングだったので個人的インパクトがなかった、ということなのかもしれない。それか前半の主人公の現在のくすぶりっぷりがかっこ良すぎたせいか。
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