「韮崎ヤンチャーズ」佐々木、イン、マイマイン Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
韮崎ヤンチャーズ
東京で燻る別れた彼女と同居継続中の、26歳売れない俳優のモヤモヤと、高校時代のヒーロー的友人佐々木の話。
後で、そのうちと色々な決断を先延ばしにする主人公。
久々に再会した4人組な一人、多田との会話でも、痛いところを見透かされて不機嫌になる始末。
そして高校卒業以来1度しか会っていない佐々木の話題になると、楽しそうに語りだす。
序盤は現在の主人公の様子を見せ、そこから主人公と佐々木を軸に、ずっと高校時代の4人組の話が続いて行く。
家庭環境的に恵まれているとは言えない佐々木だけど、言うほどヒーロー感は無く面倒臭い感じのヤツだし、そんなに騒ぎ立てる程の人気者という感じもしない。嫌いなタイプじゃないけどね。
卒業後1度会ったときの感じはあまり好ましい感じはしないしね。
コミカルな話なのかと思ったけれど、ほぼそういう描写はなく、燻っているというよりも、まだ燃えてもいない20代の若者の、ちょっと遅い痛みをみせる作品という感じ。
同級生の現状をみて、自分は何をしているのかというヤツね。
ただ、それで言うと佐々木は、比べたら自分の方がましな境遇なのに何やっているんだ的な、半分後ろ向きな比較にもみえて、ちょっとすっきりせず。
こういうモヤモヤした気持ちの揺れをみせる作品は好みだし、面白かったけど、彼女とのことではない、仕事や生き方の部分での成長やもがきがもっと欲しかったかな。
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