「佐々木は走るのが早い。」佐々木、イン、マイマイン bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
佐々木は走るのが早い。
コロナの煽りで洋画の公開が手控えられる中。例年なら単館であったろう作品がシネコンに掛かってるんだろうなぁ、って思う事がしばしば。これなんか、そうですよねぇ。役者さんが、単館オールスターズw
荻原みのりさんの抑えた話し方が、ど偉くオンナっぽくて好き。小西桜子さんは、鮫島に続き二日連チャンなんですが、昨夜の彼女と同一人物なん?と言うくらいに別人w メイクと演技で別人になってしまうのって凄いです。
物語りは、同棲生活に終止符を打とうとする役者の男が、田舎の高校生時代を思い出す体裁で進められる青春グラフィティー。
高校生活は痛くて暑苦しかったり、家庭には切なさや苦さがあったりで、ニヤニヤしたり、同情したりで、結構引き込まれます。
恋愛のけじめもつけられず、芝居にも真摯に向き合わず、ただ生きているだけの男が、佐々木との思い出の中から、生き方を見出して行く話。
佐々木はキワモノで鬱陶しくも愛すべき真っ直ぐさを持った男。だけども、薄幸で可愛そうな子でもある所が沁みます。ラストのB級らしい、おバカ感も、個人的には大好き。
単館には縁遠かった方に、B級邦画の味とタッチを知って頂くには、最良のサンプル作品やないかと思います。
良かった。とっても。
コメントする