「シリーズ最低レベル!中身スッカスカの最恐駄作映画!!」ワイルド・スピード ジェットブレイク カガチさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズ最低レベル!中身スッカスカの最恐駄作映画!!
こんな事思いたくなかったが、ポールが抜けた時点でシリーズを終えるべきだった。
と言いつつも、実は8もホブス&ショウをそれなりに楽しく鑑賞した。
しかし今回はあまりにも酷すぎる。
1~8+H&Sは、何度でも見たいと思えるし事実何度も見た。
でも本作は見るに堪えない。もう見たいとも思わない。
何故こうなったのか。
まず良かった点を挙げる
①ハンが復活した
②3のメンツが再登場した
③GRスープラがかっこいい
④ジョン・シナのクールな運転を堪能できる
⑤ジェイソン・ステイサムが見られた
⑥R34が出た
次に悪かった点
良かった点以外全部
とまぁ、こんな感じ。
特に酷いと感じたのは「ハンの復活」「ドウェイン・ジョンソンが出なった」「ジェイソン・ステイサムが一瞬しか出なかった」この3つに尽きる。
まずハンの復活。
これは良い点で挙げているが、それ以上に復活の強引さがにじみ出てしまっている。
結局あの爆発からどう逃げ出した(そもそも乗って無かった事になってるが)のか、その詳しい説明も無く取って付けた様な後付け設定。それならいっそ復活しないほうが良かった。
これじゃああの飛行機から落ちて復帰したオーウェンの前例がある分、ジゼルが復活した方がまだ納得がいく。
次にドウェイン、ジェイソンの不在だが、正直これが一番大きい。
厳しい事を言うが、もうこの映画に見どころなんてない。
今時度が過ぎたカーアクションなんて珍しくも無いし、出ている俳優陣も正直いまいちパッとしない。
このままじゃあ数多ある有名カーアクション映画の波に揉まれ、埋もれてしまう。
しかし、1の"ゴロツキが車をチューンナップして街を駆け抜けるアクション映画"から路線変更を決めた時点で、こうなることがわかっていた。
だからこそ、あの大人気大物俳優二人をメンバーに加えたのに、その二人が出ない様じゃ出るはずの人気も出ないに決まっている。要はこの映画、持っていた強すぎる切り札を、ゲーム中盤で使い果たしてしまった負け戦なのだ。
そして、アクションが過ぎる。
簡単に言うと、凄いよりありえないが先行してしまう。
序盤の吊り橋引っ掛けや地雷地帯を駆け抜けるシーンはまだいいが、終盤のマグネットと宇宙はやりすぎ。
「電線だ!」と言ってから電線が引き寄せられ、電柱を曲げていたが、「電線だ!」と言うセリフの前にもいくつも電柱があったはずだし、宇宙に車で行く作戦も、失敗シーンは一度のみで積み重ねが無く、観客視点から見ると「行こう!」→「失敗」→「行けた!」的な、「あ、そんな簡単に行けちゃうんだ、宇宙って」と言う認識になってしまう。尺の都合もあるだろうが、もう少し失敗を積み重ねるシーンが欲しかった。
と、こんな感じで見ながら突っ込んでしまうシーンが多々あった。
これは映画だと分別をつけても、現実寄りのアクション映画な以上、どうしてもどこかに「ありえない」がよぎってしまう。
当然これまでのシリーズも「おっと?」と思ったシーンはいくつもあったが、まだ何とか納得し、「すげぇ」と思えてきたが、今回はどうしても笑ってしまった。
この映画がカーアクションな以上、出来そうで出来ない辺りを攻めないといけないのに、「もう絶対無理だしあり得ない」と思ってしまうとアクション映画として終わり。
8まではまだなんとか許せたが、今回はアクション映画と言うよりはSF映画。
最後に、8までにあった爽快感が無い
ワイスピシリーズは、1を除くほぼすべてにラスボスポジが設定されており、映画のラストで必ずラスボスが倒される
8こそサイファーは逃げおおせたが、エレナを殺した元凶を倒せた。
しかし今回は、ラスボスポジと思われた小物が一瞬で死に、サイファーは逃げ、ジェイコブは更生する。
今回の一件の責任やモヤモヤは一体誰にぶつければいい?
金はかかっているんだろうな…と言うのは分かる作品だが、それならそれで8のゾンビタイムの様な迫力ある映像が見たかった。全てが全て、前作シリーズに劣り、自分で自分の首を絞めている残念な映画。
個人的感想
これはあくまで推察だが、時勢のせいでハードルが挙がったのかもしれない。
この映画、コロナやその他諸事情で公開日が延期し、その分観客の期待値も上がった。
普通に公開していれば、こんなことにはならなかったのか…?
それより何が一番驚きって、この映画の評価がそんなに悪くない事。
個人的には「実写邦画 進撃の巨人」と同じくらい酷かったのに。
でもコメント等々を見てみると、高評価の連中はこの映画シリーズを娯楽ではなく盲目的な信仰対象として崇め奉っている新興宗教のような連中だ。
そりゃ信仰しているんだから、どんな酷い物でも首を縦に振るに決まっているし、頭空っぽで観て愉しんでいるんだから、他の優良な映画とも比べられない。
何と言うか、内輪のみで楽しめるコンテンツに成り下がった…いわば「シャークネード」の様なB級映画だ。