キネマの神様のレビュー・感想・評価
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好きな映画
酒、博打、女と三拍子揃ったどうしようもない男。昭和の時代によくいたなぁ。そしてそんな男を放っておけない女も。
自分では淑子を幸せに出来ないと1番分かっていたのもゴウ本人で、だから、淑子を本当に大事に思っていたからこそ、信頼出来るテラシンにまかせて身を引こうと思ってたんだろうな。
なのに淑子の気持ちを知り、もう自分を抑えられなくなり…
この気持ちの揺らぎを菅田将暉が実に上手く自然に演じている。そして、永野芽郁ちゃんが可愛い。予告にもある1番好きなシーンです。
そしてここから淑子の運の尽きとゴウの運の全てが始まるんだな。(うたかた歌)
晩年のゴウはもうどうしようも無いクソ親父で 笑
でも何か憎めない愛嬌がある。これはスーパーコメディアン志村けんさんが演じるはずだった難しい役どころ。
それを大スター沢田研二が実に旨く演じていた。まるで志村さんが乗り移っていたのかと思うほどに、志村けんさんを感じる場面が多々あった。
一見の価値あり。面白くて泣ける映画です。
キネマの神様を確かに見た若者達が胸に抱いた夢と、映画愛の行く末を考察する作品
あの名作『ニューシネマパラダイス』が好きな人に、オススメしたくなる作品です。
マスメディア主導の「コロナ茶番劇」によって、満員電車は何故か許されて、全国の映画館が休業や規制に見舞われた昨今、古くから続く映画の世界を見つめ直す良いキッカケにもなり得て、タイミング的にもピッタリの作品だと感じました。
主演:志村けんの代役という急遽のオファーを快く承諾した沢田研二の好演は見事で、安心して鑑賞出来る良作に仕上がっています。
個人的に映画での沢田研二と言えば昔の名作『太陽を盗んだ男』の印象が強く、かなり変わってしまったルックスには驚きましたが、演技力も声の張りも衰えを知らず、期待以上に魅了させてくれました。
主人公ゴウの若かりし頃を演じる菅田将暉も、素晴らしかったですね。
1月に『花束みたいな恋をした』と、6月に『キャラクター』を観ましたが、彼はどの役を演じても、その人物の魂が乗り移ったかのようなリアル感があり、違和感なく観れるのが実に見事です。
永野芽郁が演じる食堂の看板娘は、この世のものとは思えないほどの美しい輝きを放っています。
昭和のスター女優を演じた北川景子の美しさも見逃せません。
伝説の名女優、原節子を思い起こさせる場面が出てきて、小津監督映画ファンにはグッと来てしまうであろう演出も凄く良いですね。
主人公ゴウは、映画評論の言葉では表現不能な、神の魔法が映画に宿っている事を知っています。
映画業界が活況だった当時、そこに大きな夢を見出して映画制作に携わった人達がいたでしょう。
夢破れて業界を去った人達もいたでしょう。
この作品はそんな映画を深く愛した多くの人達へ捧げられていると感じます。
一昨年に観に行ったタランティーノ監督の名作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の事も思い出されました。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』では、落ち目になった俳優が相方のスタントマンと2人でハリウッドで生きのびる姿を描いていますが、華やかに見える映画業界の裏側で、知られざる多くの人間ドラマがある事を教えてくれます。
私はこういった映画愛に満ち溢れた作品がとても好きなので、これはもう5つ星をつけざるを得ません。
映画を愛する多くの人達に観ていただきたい名作と感じます。
ジュリーに感謝
ジュリー(沢田研二)の志村けんさんとの強い友情がなければ、この良作品は生まれなかった。ジュリーは初日の舞台挨拶にも登壇せずに、あくまでも代理、代打に撤して、しむけんをリスペクト、たてている姿勢を感じる。原作も秀逸で泣けたけど映画のストーリーも泣けた。でも本音をいえば、しむけんならもっともっと好演しただろうとは思うし、つくづく正直には観たかったなぁ。本作品の制作において、主演の志村けんさんの逝去やコロナの緊急事態宣言で、長期で撮影が中断したりと多くの困難があったが、無事完成して鑑賞できて本当に嬉しく思う。ゴウの唄う東村山音頭を聞いて、しむけんとジュリーの絶妙なコントが懐かしいなぁ、と思う全員集合世代であります。北川景子と永野芽郁はその昭和の時代のいい味が出ていて好印象、若い永野芽郁はこれからも期待大。あと勇太役の前田旺志郎と若き日のテラシンの野田洋次郎も好演している。及第点を与えよう。
傑作のなりそこね作品
原作を読んでいたが、映画は全く別のストリーで題名だけを頂いた作品であった。
寺島しのぶと宮本信子の演技は上手く、沢田研二が下手に見えてしまう。つくづく、志村けんの死亡が悔やまれる。
松竹映画百年記念作品として製作されているため、小津安二郎の「東京物語」がオマージュとして使われている。このアイデアは良い。
初監督作品にある仕掛けを取り入れようとしていた。それが映画最後に実現されるのだかが、私がみると今ひとつ工夫が足りない。この映画を観る前に、台湾映画の「返校」を鑑賞していた。監督がこれでもかと想像を働かせた画面を作っていた。もっと上手く作って泣かせてくれよと言いたい。
酷すぎる、主題歌がなければ星0
原田マハさんの原作を読んだ上で鑑賞。
また、RADWIMPSと菅田将暉が好きなため、前々から期待をしていた。
結論から言って、役者の演技が不自然で、話の流れも退屈。今年見た中で一番期待を裏切られ残念な作品となった。
菅田将暉とリリーフランキー、永野芽郁、北川景子の4人はさすがの演技力だが、他は見ていられなかった。
現在シーンの、ほぼ全員、そして好きだが野田洋次郎も明らかに変な言葉、言い方。
なぜ家族に敬語?不自然すぎる。全体的に棒読みに近いと思ったが、これは作品の特徴なのか、それとも失敗か。個人的には大失敗。
また、原作は現在が主軸のところを、出演者に若者を取り入れて、主役が志村けんさん→沢田研二へ変更になったことで過去の回想と半々になっているため、軸がない。
原作を知らない人であればまだ、楽しめるかもしれないが、原作のような引き込まれる展開、共感して応援し、ともに感動するところは一切なかった。
映画で泣きやすいタイプだが、全く泣けず退屈だと感じた映画は久々。
唯一良かったのは、主題歌の「うたかた歌」。これが流れた瞬間、野田洋次郎の声と歌詞に涙が流れた。
この歌は原作にも、そして聴く人にも通ずるものがある。
全体を通して、松竹映画100周年でこれは、あかんやろ、というレベル。
棒読みのセリフ、どっちつかずのストーリー、無理矢理の芝居、残念。
原作通りの映画化を望む。原田マハさんに失礼。
色んな人達の色んな思いが詰まった作品
いつもながら菅田くん目当てで、初日に行って来ました。昭和感がとても良く、永野芽郁ちゃん、北川景子さんもそれぞれとてもハマっていて素敵でした。
菅田くんはもちろん、今回もこちらを惹き付ける演技をしてくれてました。
私の母親は昔ジュリーの大ファンで昔の映像はよく観ていましたが、あまりのビジュアルの変化ぶりにビックリしてしまいましたが志村けんさんと親友だったということで、そうなんだ〜とパンフレットを一読して知りました。
公開が延期の延期になり、コロナ禍の中公開できたことはとても良かったと思います。
あと、野田洋次郎さんの演技は朝ドラでも観たことありましたがとても良かったと思います。
映画の主題歌も大好きになりました。歌詞が映画と重なり心に響きます。
心温まる作品
あまりいい評価されていなかったため、そこまで期待していなかったが素晴らしい作品。
ストーリー自体は難しくはないが、人生を振り返った時に誰もがあの時ああしてたらどうなっていたかなという葛藤を繊細に表現できていたように思います。
明日から頑張ろうという元気を与えてくれた作品です。
山田監督の思いも松竹100年もわかりました。ただ内容が詰め込み過ぎのご都合主義過ぎ。結局は凡庸な映画。
主人公の沢田研二(若い時菅田将暉)のギャンブル狂いの設定が異常レベルでまず引いた。今どき法定金利もへったくれも無い街金融に手を出している時点で、もはやキ・・・そんなジジイ滅多にいないから引いてしまった。山田監督が世間知らずでわかってないのだろうけど、普通なら精神病院に監禁レベル。
結局菅田将暉、意外に歌うまいねーという発見だけの映画だった。
だいたい設定も、初監督作品で下痢して、高所から墜落して、映画会社退社して岡山に引っ込むって・・・どんだけ堪え性が無いんだよ。昭和30年代の大人でそんな人日本のどこにもいないよ。皆んな学校出て就職したらその道一筋。それで日本の高度成長は成し遂げられたんだよ。多少の挫折はあっても映画監督まで上り詰めたのだから、その道を進むのが当たり前。永野芽郁の駆け落ちを美しく見せたいのだろけど、現実離れで逆効果。あのねぇ、映画の世界でいくら極めても、途中で辞めてしまっては、他の世界はもっと厳しいんだよ。家業を継ぐみたいなこと言っているけど、世の中そんなに甘く無い。
北川景子、お約束の「美人女優設定」にもウンザリ。山田監督、何にも考えてないねぇ。そもそも野田洋次郎、小林稔侍の、映写技師、のちの名画座映画館主の恋の行方も、後に掃除のアルバイト募集との関連づけもかなり好都合なご都合主義の展開。
それで、主人公のゴウなんで都内に住んでるわけ、それまでの50年以上、何を生業(なりわい)にしてきたわけ????勝手に娘と孫ができているのもよくわからんし、食堂の娘の永野芽郁と結ばれたのはわかったけども、今更昔の脚本で孫と共同戦線、名誉ある賞受賞の上、最後は映画を見ながら大団円って・・チョット昔の映画撮影光景はノスタルジックで良かったけど。いろいろ映画のこと詰め込みすぎ。最後は志村けんの関係もあっての展開だろけど、お腹いっぱいで疲れた。
まあ普通の出来の映画、チョット「蒲田行進曲」レベルには及ばない。時系列が長すぎて、観客側の消耗も激しい。別にサラッと観てるだけなんだけどもお腹いっぱい苦しい映画。
沢田研二が・・・
映画監督を目指し、撮影現場で働く若き日のゴウは、近くの食堂の娘・ヨシコや映写技師テラシンとともに青春を過ごしていた。ゴウの初監督作「キネマの神様」の撮影初日に自分の転落事故で大ケガを負い、撮影中断。作品は未完成となってしまった。挫折を味わったゴウは映画を諦め田舎へと帰った。約50年後、酒とギャンブルの借金でグウタラ生活を送っていたゴウだが、かつて自身が手がけた「キネマの神様」の脚本が出てきて、孫から褒められ、賞に応募する話。
ストーリーとしては時々笑いもあり、山田洋次監督作品だな、という感想。
若き日のゴウ役の菅田将暉は良かったが、現在のゴウ役の沢田研二が下手くそで興醒め。当初、志村けんが務める予定だったらしいが、志村ならピッタリの感じだった。
永野芽郁と宮本信子は良かった。北川景子は美しかった。
山田洋次監督作品…、これをどう評価する?
すべてはベタである。
どこを切ってもベタ。ベタしか出てこない。
ゴウちゃんが撮影所の門を出る時、警備員とすれ違う。
「ゴウちゃん、ケガ大丈夫か?」
「うん、大丈夫。」
警備員は門を閉めながら、ひとりごとを言う。
「俺の頭にはケガない。」
沢田研二が演じるゴウが倒れる。
「俺、気分が悪い」
…倒れた人が、気分が悪いと自分の状況を説明する…。
すべての演技は、朗読劇のように進んでいく。沢田研二の演技も、まるで一人芝居であるかのようだ。
ゴウちゃんは、博打と酒が好きだが、菅田将暉が演じる回想シーンの中で、博打をしたり、酔っぱらっているシーンは出てこない。
かなり、菅田将暉が演じるゴウと、沢田研二が演じるゴウのキャラが変わってしまっている。
すべて、取ってつけたような演技やストーリー展開になっており、これを何と評価すればいいのだろう。
これだけ有名タレントをキャスティングして、松竹が作っているとなると、駄作ということになるかもしれない。
志村けんがいなくなったからなのか、理由はわからない。
芝居が不自然で、観るものを取り残していく映画だ。
しかし、予告編が一番おもしろい!というパターンの映画ですね。
東村山音頭も、どうだったかなぁ…。上っ面な映画になってしまいましたね。残念でございました。
永野芽郁は私の神様です‼️❓
主人公は、酔いどれで、バクチ好きで、借金で家族を苦しめる鬼畜です。
さらに、不倫までしてます。
さすがに、菅田将暉が演じてるところでは、その片鱗すら有りません。
でも、どうにも共感しかねる主人公です。
しかし、永野芽郁は輝いています、朝ドラ以来です、こんなに引き込まれるのは。
ストーリーは凡庸で、セリフもイマイチです、ヨウジロウの演技もイマイチです。
だから、この映画の価値は、永野芽郁だけ、それでもいいじゃない。
DAIGOの嫁も大根です。
それでも永野芽郁の最高の演技が観れるだけでも、この映画は最高と言えます、是非。
あ、それと、余談ですが、演出かもしれませんが、沢田研二の演技が、志村けんのモノマネなんですよ。
オマージュのつもりなんでしょうが、沢田研二の演技が酷いので、志村けんに失礼だと、感じました。
映画を愛する人に捧げる心に染みる感動作
映画の神様を信じ続けた男とその家族に起こる奇跡の感動物語。この映画の撮影中に度重なる困難と長期中断があったようですが、豪華キャスト陣が一丸となり創り上げている様子がヒシヒシと伝わってきましたし素晴らしい作品になっていると思います。
映画の良さを改めて実感しましたし、映画と共に紡ぐ人生でありたい。映画と映画館を愛する人たちに捧げる心に染みる感動作です。
2021-105
年寄りを励ます作品のはずがあの結末。懐かしい映像ありゃいいのかな。
いくつか個人的な感想など。
〇「挑戦することに年齢は関係ない」と年寄りを励ます作品のはずが、あの結末。
年寄りにとっては、懐かしい映像ありゃいいのかな。
小津安二郎とか原節子とかリアルタイムで見ていた人は今80歳過ぎくらい?
ワクチン打っているから映画館に出向くのも平気なのかな。
〇神様は神様でも意地悪な神様ですね。
〇現代編と過去編がありますが、現代編で沢田研二が演じる人物に魅力が全くありません。
応援したいという感情移入は全く感じませんでした。実際、活躍できたのは本人の努力というより〇〇のおかげだし・・
〇(過去編)女優2人はいいですね。名女優役を演じた北川景子からはオーラが漂い、普通の娘役を演じた永野 芽郁が普通の娘ぽくっていい感じです。
(男性主役の菅田はいつもの安定の菅田でした)。
〇挫折した映画助監督を主役にして過去と現在の2つの時代を描いた作品に「今夜、ロマンス劇場で」(2018年)というのがあります。
松竹100周年作品の今作ほど大規模作品ではありませんが、個人的にはこちらのほうが好みです。
これは素晴らしい❗
とてもいいストーリーでした。
後半のキネマの神様の孫とのやり取りは最高でした。
永野芽郁さんの力強い発言は、しびれました。
演技が上達ですね。
当初は、台本にはなかったでしょう、コロナも取り込み、エンドロールの志村けんさんのコメントしびれました。
急遽登板の沢田研二さんさすがです。
是非多くの方にご鑑賞していただきたいです。
う~ん・・・昭和を思い出す・・・
志村氏の冥福を祈ります。
「キネマの神様」
個々の役者の演技について語りたくないです。監督ご自身が映画の中で仰っていますので・・・
やはり、去年コロナによって亡くなった志村さんが演じる予定だったし、ジュリーが演じることになった経緯で前評判も整っていましたね。
観て来ました・・・
ストーリーとか何とかどうでも良いです。
昭和を感じました!何故か、頭はくだらないストーリーと思っているのに、いつのまにか!?入っていきました。
久々にお涙頂戴で涙が・・・オツです・・・
日本映画の黄金時代と現代映画、どっちがいいのだろう?
松竹、東宝、東映、大映と大手各社がしのぎを削って映画を大量に制作し、
映画というものが完全に国民の娯楽の一部として認められていたまさに黄金時代!!
ただ、その分制作陣のこだわりも強く、若き日のゴウのような才能あふれる若者がいても
先輩たちの無駄に頑固なこだわりのせいで、日の目を観ることなく消えていった人も数多く
いるんだということを、教えてくれた作品でした・・・
今の時代なら、youtubeなどで誰にも文句言われず、自分のやりたいことを好きに表現できる場があるので、今の若い子たちは幸せなのかな?!
それとも、厳しい先輩たちに揉まれながら(今ならパワハラかも?)自分自身を成長させてもらえた昔の人の方が幸せなのかな?!
どっちがいいんだろう??
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