劇場公開日 2021年8月6日

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「題名に違和感」キネマの神様 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0題名に違和感

2022年7月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「2021年。監督・脚本:山田洋次。原作は原田マハの同名小説。

映画を愛する山田洋次スピリットいっぱい詰まった映画です。
劇中映画が小津安二郎監督の「東京物語」
主役の北川景子が昭和の銀幕スターそのままの美しさとオーラ。
ケタ違いの美しさにうっとり。

なかなかいいと思うのですが、今ひとつ沢田研二のキャラクターに
共感を持てませんでした。
助監督だったゴウ(菅田将暉)は、初監督作の撮影初日に大ケガをする。
才能の無さに気付いたゴウはそのまま、撮影所を去る。
そして撮影所のそばの食堂の看板娘・淑子(永野芽郁)は、
そんなゴウに付いてきてくれる。

そして50経て、妻の淑子(宮本信子)と娘の歩(寺島しのぶ)に、
博打と酒の借金を払わせ続けているダメ親父のゴウ(沢田研二)

妻と娘(宮本信子と寺島しのぶ)が、どうしようもなく所帯やつれしている。
苦労してきたんだ。
妻と娘を幸せに出来てないんだ。
やはり男として失格!!
そして沢田研二も寅さん調でそこそこ演じてますが、ゴウの影の部分。
夢破れた「絶望」「諦め」「自分への失望」「妬み」
そう言った「人間の弱さ、哀しさ」を少しも表現していない。
まぁ、これは脚本の責任でしょう。
沢田研二の見た目も「呑気な父さんの緩みと匂い」を強く感じてしまいます。
映画って観たお客さんが感動して泣くものですよね。
出演者たちが泣いてどうするんだ!
って、思ってしまいました。

(コロナ禍を盛り込んだのも、志村けんさんがゴウ役の予定が
コロナで亡くなり、そこをどうしても描きたかったのでしょうが、
映画の完成度を欠いた原因かも知れません)

ラストの辻褄合わせも、思いつきの域を出ず、深みはないですね。

琥珀糖
りかさんのコメント
2024年1月10日

やはり、素直な琥珀糖さん。
そして、真面目な分析もなさってくださる。
私みたいな者が観ても、あれっ、変❗️と随所で感じた作品でした。
色々観て詳しくご存知のレビュアーの方々は、幾分怒りも滲ませたレビューの投稿。
琥珀糖さん、真面目🦁

りか
クリストフさんのコメント
2023年8月6日

コメントありがとうございます。

菅田と永野2人を老けさせても、声変えるのが大変かもしれないですね😂
そこだけアフレコかな。

クリストフ