劇場公開日 2021年8月6日

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「映画人、コロナに負けじと燃える」キネマの神様 Koheiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0映画人、コロナに負けじと燃える

2021年8月11日
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鑑賞方法:映画館

予告編を見て、菅田将暉と永野芽郁が出てるのなら観てみようと軽い気持ちだった。観終わってみると「松竹映画100周年記念」という「看板」は、作品のハードルを上げすぎている気がして、物足りない思いをした人もいるのではないか、と推測した。当初は、志村けんが主役を演じる予定であったが、彼が新型コロナに感染したことにより、沢田研二へ交代した。それでも違和感はなく、彼が演じてよかったと思う(「志村けんに“寄せ”すぎている」というレビューも見受けられたが、別に悪くはなかったと思う。志村けんに「ギャンブルと酒に溺れた78歳のろくでもない爺さん」を演じさせてみれば、それは文句なしだっただろうが)。一時期、世間を騒がせた沢田研二が見事に代役をやりきっていたように見える。今作では、作中に新型コロナの描写が登場し、やや唐突感が否めないが、コロナに負けじと奮闘する映画人たちの密かなる闘志がうかがえる。映画の製作に携わる人々はもちろん、映画を人々のもとに送り届ける映画館の人々に、改めて敬意を表したい。

Kohei