「志村がジュリーに憑依⁉︎」キネマの神様 ROKUxさんの映画レビュー(感想・評価)
志村がジュリーに憑依⁉︎
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泣かせようという意図が透けて見えると却って泣けない。山田洋次監督って、そういうことをしない監督だと思ってた。
「後期高齢者まではまだ10年もある。俺もまだ何か頑張れるかも」と思ったりしてたけど、だらだらと続くストーリーにいささか食傷して、感動も薄れ気味。映画観ながら最後を迎えるなんて、山田監督のわがままを観客に見せられても…。
若き日のゴウがバクチをするシーンが一つもないのは不自然。菅田将暉はもっとやさぐれた感じでもよかったのでは。若き日の淑子と現代の淑子の性格が違いすぎるのも気になる。親や周囲の反対を押しきってゴウの元へ走った強さが、宮本信子のナヨナヨとした演技からは感じられなかった。
テラシンと淑子が再会する場面はあえて入れない方がよかったのではないかと思えるくらいクサかった。
北川景子は収穫。昭和の女優の存在感をとてもうまく表現していたと思う。
沢田研二も、志村けんの演技に似せた演技をしていて、ある程度成功していた。
原作がある以上仕方ないかもだけど、映画作品としてだけみると、現代パートは不要だったのでは?
古き良き時代の撮影所を舞台としたドラマ仕立ての方が、懐かしさを求める年代層にもウケたのではないだろうか。あ、それだと『蒲田行進曲』になっちゃうか。
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