「この役は確かに志村けんだ。」キネマの神様 せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
この役は確かに志村けんだ。
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アル中でギャンブル漬けで借金まみれのダメじじいゴウがかつて自分が関わった作品を親友の名画座で見ながら昔を思い出していく話。
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志村けんさんが亡くなってしまったことで代わりに沢田研二さんが演じているけど、これはけんさんで見たかった。このダメ親父でちょっとひょうきんな感じは志村けんだった。
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やっぱりこういう事情があるから作品内でもコロナ禍が反映されていて、作品内でゴウが亡くなる緊急事態宣言間近の日は志村けんさんが亡くなった日に近い。大好きな映画を見ながら亡くなるゴウは、可愛いお姉ちゃんとお酒を飲むのが好きだったのが仇となってコロナにかかってしまったけんさん(本当はどこでうつったかはわからないけどね!)と何となく重なる。
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キネマの神様はカットとカットの間に宿る映画の神様で、それはカットをかける時にカチンコを鳴らしていた助監督だったゴウ自身でもあるのかなと。さらに、今の状況と重ねるなら映画館が休館してる間がカットとカットの間と同じような気がして、休館してもキネマの神様がいるから大丈夫と映画館へのメッセージにもなっている気がした。
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最初過去への回想に入っていく時に、映画の中の女優園子さんの瞳の中に寄っていってその中に自分たちがいるという入り方好きだった。あとは北川景子のあのちょっとわざとらしい芝居って昔の大女優の感じにピッタリハマってて園子さん役結構当たりだったと思う!.
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