ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へのレビュー・感想・評価
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José A. Mujicaが語る「日本」
彼については、すでに多くの映像や本があり語りつくされている感もあるかもしれないが、本作では田部井監督独自の視点を通した元大統領の人柄や考えがみえてくる。その視点はまぎれもなく「日本人」からみたMujicaであり、またMujicaからみた日本のいまの姿である。
Mujicaの目には日本の今の姿が良い面と悪い面が複雑に絡みあってみえている。
明治維新以降、そして戦後復興で目覚ましい経済発展を遂げた「豊かな」日本。一方で経済発展のためにすべてを西欧化して、日本古来の伝統や文化や心を失っていった「貧しい」日本。
彼個人の実体験では、近所に住んでいた日系人から多くのことを学んだとのこと。親日家であり多読家である彼ならではの視点で、今の日本人が気づかないこと、忘れてしまっていることも多々あるはず。彼からもっとたくさんのことを学びたい。
元左翼活動家が一国のトップにつくことは、日本では想像も出来ない。
そう考えると、出自や肩書が重視される日本という国は、やり直しも許されない心の狭い国なのか。
それとも、過去の「罪」を問うより、その人の一貫した行動力や人柄を見極める力が、ウルグアイ国民の方が日本国民よりも優れているのか。
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