「しっかり作られてるけど突き抜けてないのが残念」あの頃。 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
しっかり作られてるけど突き抜けてないのが残念
しっかりした青春映画だった。監督:今泉力哉×脚本:冨永昌敬だったが確かに双方の何かが混ざってはいるが、これは冨永昌敬監督で寄り切ったほうがよかったのでは、と思った。
隅の方の男たちのメロディ、みたいな映画だ。あややを光として、その陰での青春、と思うとそれほど光に比重はなく、やはりモテない男子部活動のグラフィティでそこの描写はしっかり面白い。特に太賀のキャラと彼のお芝居は本当に面白い。この男が癌に、というとこからの描写もドラマとしてはありがちだからこそとても丁寧だった。
ただ、なんというか、一本ビシッと突き抜けるパワーにかける。観たのがたまたまTOHOシネマズだったけれど、やっぱりこれは非シネコンで、もっと徹底的に低予算でもいいのでやりきるべき題材ではなかったのか。山中崇、若葉竜也も素晴らしいけど、もっとこう、突き抜けて欲しかった。音も弱かった。この男たち、やはりキモくていいんだよな。それはTOHOシネマズなんかで光を浴びてはいけない。
題材と監督と脚本と出演者を考えると物足りない。
コメントする