劇場公開日 2020年8月14日

「自転車競技ならではの感動。まさに青春スポ根ムービーの王道!!」弱虫ペダル 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自転車競技ならではの感動。まさに青春スポ根ムービーの王道!!

2021年1月10日
PCから投稿

泣ける

楽しい

興奮

【賛否両論チェック】
賛:主人公が困難を乗り越えて成長していく様は、まさにスポ根ムービーど真ん中といったところ。自転車競技ならではのチームメイトとの絆にも、思わず感動させられる。
否:原作ファンの好き嫌いが分かれるのは、致し方ないところか。展開もややご都合主義感が否めない。

 人気コミックの実写映画化作品なので、やはり原作ファンの評価が分かれてしまうのは、仕方がないところでしょうか。展開が結構ご都合主義的であるのも、こうした作品では否めないところでもあります。
 ただそれらを差し引いて余りあるくらい、レースシーンはまさに圧巻です。素人目に初めて観ると、誰がどのポジションをどのタイミングで走るか等で、作戦が大きく変わるという、自転車競技がまさにチーム競技であることに驚かされると同時に、だからこそ各々の絆が試される競技であることに、思わず感動させられてしまいます。
「お前が辛くなったら俺達がいる。俺達が辛そうになったら・・・お前が全力で助けろ。」
「ワイは・・・チームのために死ぬって決めたんや!!」
等々の名セリフが生まれるのも、納得です(笑)。
 頼りなかった主人公が、様々な苦労や挫折を経て成長していく姿は、まさにスポ根ムービーの神髄です。あまりあれこれ言わずに、その成長や絆に純粋に涙したい、そんな作品といえるかもしれません。

門倉カド(映画コーディネーター)