「テレビの2時間ドラマでよくない?」弱虫ペダル よしさんの映画レビュー(感想・評価)
テレビの2時間ドラマでよくない?
アニメを全話見て、原作を読み始めた所で拝見しました。
公開前からキャスティングで騒がれていましたが、
出演者の皆さんはロードに乗るトレーニングを頑張ったんだな、という感想。自分もロードに乗るので思うのですが、特に坂道役の長瀬さんが座ったまま、あの坂を、登ったのは純粋にすごかった。
役者は演技力は置いといて、頑張っていたと思うが、
ストーリーと演出があまりにも酷かった。
ストーリーは原作に忠実なのはいいが、2時間に収めるために、メンバー物語の格になる部分が中落ちているイメージ。
序盤の坂道vs今泉の件。坂道の凄さに説得力を持たせて欲しいし、今泉が坂道を意識する部分をもっと強調させないと、なんでって感じになる。ただ心の声では全然説明になってない。映画と漫画アニメでは表現が異なるのだから工夫して欲しい。
こんな感じでただ物語が勝手に進んでいくので、見応えがない。流れていく。鳴子との出会い、仲良くなる感じも意味わからないし。
その結果ラストのレースでも、坂道が頑張る理由付けが弱く、今まで積み上げて来たであろう感動への伏線が生きてこない。
坂道がロードバイクに出会って、仲間が出来て、役割をもらってと成長する物語だと思う。しかし、この映画では、坂道が成長する実感もその都度感動する描写も欠けていると思う。
最後に演出で寒いなー、と思ったのが感動風演出やりすぎ。無音にして、感動系の音楽を流す。重要な場面で一回とかならわかるけど、約10分くらいに2回とかされると流石に寒か感じる。どっちを強調したいのって感じ。ついでに音楽でいうと、坂道が最下位からゴボウ抜きする所でテンション上がる曲じゃなくて、
微妙に感動系?のゆっくり目の曲調。観客の感情昂らせてくれよってここまで心の中でツッコんでしまいました。
諸々書きましたが、続編は出来ればご遠慮願いたい。
もし作るにしても、監督、脚本は変えて欲しいなぁ。
それか、テレビでフジテレビの土曜プレミアム枠でどうぞ。今度こそ見ないけどね。無料でも。
イライラしたのでいっぱい書いてしまいました。