劇場公開日 2020年11月6日

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「想像、思い出、独り言を映像化」おらおらでひとりいぐも 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0想像、思い出、独り言を映像化

2020年11月12日
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鑑賞方法:映画館

出だしの制作会社のロゴムービーが長いなと思っていると、実は本編に入っていて、映画を間違ってしまったかと思ったほど。
年老いた主人公の頭に浮かぶ想像、思い出、そして独り言を映像化しているシュールで不思議な作品。
幼い頃の出来事、祖母の思い出、故郷を捨てての上京、愛する人との出会い、幸せな家庭生活、そしてその後の別れと今のひとり身の生活が、時ににぎやかに、時にしんみりと描かれる。事件らしい事件は起きない。
田中裕子はじめ出演陣は魅力的だが、演出、脚本ともに自分にはあまり響かなかった。芸達者な3人が演じる「寂しさ」も、それぞれの違いみたいのがあった方が面白かっただろう。
若き日の主人公の蒼井優のパートは良かった。東出昌大とともに「スパイの妻」に続いて快調。

山の手ロック