「信念は大事だけれど、譲歩も同じくらいに大事。そんなことを考えた映画でした」エルヴィス 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
信念は大事だけれど、譲歩も同じくらいに大事。そんなことを考えた映画でした
私、映画と同じく、音楽に関してもいわゆる“王道”というものをほとんど聴かないです。マイナーというかアングラ系の大槻ケンヂによる楽曲が好みだったりしますので。特に歌詞のわからない洋楽系はサッパリです。
劇場で予告編を観て面白いと思った『イエスタデイ』は観に行ったのですが。ビートルズの楽曲なんて「イエスタデイ」と「レット・イット・ビー」くらいしか知らないので、確実に八割は損をした鑑賞だったかな?
なのでこの作品も、ミスチョイスっちゃぁミスチョイスだったのですが。
一応劇場でフライヤーももらってきていた作品ですし。
アマプラで見つけて無料で視聴できるので、ふとした思つきから吹き替え版で鑑賞スタートです。
エルヴィス・プレスリーといえば、私の中では野性的なまでに、ふてぶてしいといったイメージでした。
ところが本作でのエルヴィスは、真逆に、繊細でセクシーといった描かれ方でしたが、不思議と、そこに違和感を覚えませんでした。
現実でも「きっとそうだったんだろうなぁ…」との説得力すら感じました。
劇中でも述べられていたように、まさに「欲情と性的倒錯」といった雰囲気を醸し出していて。
同時に彼の“己を貫く反骨精神”もたっぷりと。ここの描写が痛快で素敵でした。
大切なテーマっぽいのに、難しい話はよくわからないのですが。エルヴィスは、きっと音楽を通してアパルトヘイトと闘っていたんでしょうね。
そんなさまがオースティン・バトラーによって、大変魅力的に表現されていたように思えました。まつ毛長っ!
マイクスタンドを巧みに操ったヴォーカルパフォーマンスは、リーゼントと相まって多くのシンガーの教科書になったんだろうなぁ。
てか、もみあげの大きさはカットごとに自由自在みたいだったから、貼り付けの偽毛だったの?浪速のモーツアルトこと某・キダタ〇ー先生の頭みたいに。←ホンマのことでも、あからさまにそんなん言うたらアカンやないか!
この“もみあげ”を我が国で継承したのが、尾崎紀世彦だったのは想像に難くなく。
思いっきりパク…もとい!リスペクトしていたもの。ふたりでドアをしーめてー♪ふたりで名前けーしーてー♪←何歳?
リーゼント&もみあげの&白タキシードで歌うシーンなんて、まんま尾崎紀世彦が継いでいたもの。
試しに“和製エルヴィス・プレスリー”で検索すると、出るわ出るわ、たくさんの人が“まんま”を演じていらっしゃいました。吉幾三は、ちょっとちがうけど(笑)現在に至るまでも残る影響力ぱねぇ。
そんなエルヴィスも物語中盤に至ってパーカー大佐との齟齬が生まれてきて残念…
エルヴィス、少しは大佐に譲歩したれよ!と思ったのは事実。己を貫くんもええけど、波風立てずに他人と付き合うんも、おんなじくらい大事なんやで。←それで失敗した人が書いています。
てか、トム・ハンクスお腹でかっ!役作りで大幅増量したのかな?それともこちらも詰め物の偽腹?某・グラドルの乙牌みたいに?←そんなん言うたら色んな人を敵に回しすぎるぞ!
なんで波風立てずに、大人しくレビュー書けんかなぁ。
今回は真面目に書こうと思っていたのに、またこの有様だよ…
軌道修正です。
インターナショナルホテルでのショーは、まさに圧巻の見せ場でした。ジ・エルヴィス・プレスリー・オーケストラといった風情で。
エルヴィスと大佐のお互いの最期は悲しいものでしたけれど。
お互いがお互いに譲歩しあっていれば、悲劇も回避できたと思うのに。
エルヴィスは信念のために歌い、大佐はもっぱら金のために奔走し。
良きパートナーだったはずの、大佐の素行の悪さは目に余ると思った私です。
大佐にとってのエルヴィスは、もはや、ただの“金の生る木”といったビジネスの道具扱いで。
エルヴィスに波風立てずに譲歩しろ!って言った口で言うんですが。
大佐も他人を思い遣る心を持てよ!って話です。
もはや噛み合うことのない歯車になってしまった二人、特に家族との別離のエルヴィスを見るのがつらかったです。
そんなエルヴィスと大佐の齟齬が、ドロッドロの確執を生むまでに発展してしまうさまを描くのかとかと思いきや、お話は美しいままに終るのですね。
それでよかったかも。
人の恥部や暗部を見せられても、楽しめないし。そんなの悪趣味なので。←どの口が言うてるねん!
ですが、大きな謎が残りました。
ラストコンサートでの激太りエルヴィスは記録映像だったのか、それともオースティン・バトラー以外の俳優が演じていらっしゃったのかが???でした。
が、某・知恵袋様の力をお借りして、謎解きをしました。
葬儀のシーンも含め、どうやら記録映像だったようですね。
調べてみると、私の好きなカート・ラッセルも『ザ・シンガー』でエルヴィスを演じていらっしゃったのですね。
残念ながらアマプラには上がっていませんでした。
【余計な追記】
HOLLYWOODの看板ってあんなふうにできてたんだ。思っていたよりもショボっ…←ハリウッドにまでケンカ売りやがった!
間違いなく実写です。良かった。でも、その点は良く作った映画ですね。良かった。良かった。
でも、やっぱり実写は無かった方が良かったと思います。
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
イイねありがとうございます😊最後はわからないですよね。作ったものか実写の本人か❓
激太りのエルヴィスはホントで トムハンクスは特殊効果だった記憶です。違ってたらごめん🙇なさい。