「PELVIS❗」エルヴィス カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
PELVIS❗
結構な胸糞映画でした。
マネージャーのトム・パーカー大佐。
実在の人なんでしょうけど、怪し過ぎる。えっ、またカーニバル(見世物小屋)ですか?この前観たブラッドリー・クーパーやらケイト・ブランシェット、トニ・コレットらのあれ。ナイトメア・アリーかよ!
メンフィス出身のエルヴィス。黒人音楽(ブルース)の小屋を覗く少年期の場面はなかなかよかった。ブルースの歌詞はだいたい卑猥だし、クネクネ踊りながら歌う女とギタリストの男のエロチックなアンサンブルがエルヴィスの原体験だったと今さらながら知るわけです。Sister Rosetta Tharpe 役のシンガーがすごかった。ずっと見て聴いていたかった。
だけども、エルヴィス役の線が細すぎ。セクシー度もそれなり。
B.B.King も笑っちゃう。
トムハンクスは年とりすぎ。太りすぎ。老害マネージャーの匂いがプンプンし過ぎ。
ジュディ・ガーランドやビリー・ホリディの辛い伝記映画でも、何かしらそれでもと思える、ホッとするエピソードがあったが、このエルヴィスの映画の主役はトム・ハンクスで、同情の余地が全くない。詐欺師。
というものの、エルヴィスの曲と言えば、尾藤イサオの監獄ロックぐらいしか思い浮かばないし、吉幾三の俺はぜったいプレスリーを唄える程度。
シンガーソングライターでないと、何も残らない虚しさを感じ、ショービジネスにおけるエンターティナーの立場の弱さはどうにかならないものかと思う。そして、アーティストと言えども使い捨てにされる産業構造に絶望。
エンドロールでもエルヴィスの歌声を聴けないなんて。
どんだけ著作権料高いんだよ!
否、
制作費どれだけケチってるんだよ!
エルヴィスに対するリスペクトの気持ちなんかホントはこれっぽっちもないんだと感じて⤵️
ファンの女性が投げるパンティぐらいしかなごむ場面はなかった。
けっこう、オカンムリですよ!
お口直しに、誰か「尾藤イサオ物語」撮ってくれ!
主演は仲里依紗の旦那のほれ、中尾明慶あたりで。