「スキニーエルヴィス」エルヴィス ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
スキニーエルヴィス
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エルヴィスの歌をちゃんと聴いたことはなかったし人気歌手という漠然としたイメージしかなかったが、運だけでない真の実力の持ち主であり、両親特に母親をとても大切にしていたこと、一人の女性を深く愛したことがよくわかった。
才能あるスターと、彼を見つけ、売り出したマネージャー。話の主軸はどちらか言うとマネージャーサイドかと思う。他人の才能に頼るしかない悲哀。もちろんマネージャーの商才によってエルヴィスは大成功するわけだが、出自は仕方ない部分があるとしてもエルヴィスの死後、ギャンブルしか残らなかったことを考えるとやっぱり凡人だったのかな、と。
オースティン・バトラーはあまりエルヴィスに似てはいないが、サプリミナル的に写真を差し込んでいたのではないかと思うほど時々エルヴィスにソックリな瞬間があった。また顔以上に、エルヴィスはもっと体型がムチッとしていた印象だが、本人も若い頃は細かっただろう。ラストで全身全霊で歌う彼のラストステージの映像を見ると42歳とも思えないくらいボテッと太っていて、色々あったのだろうと思わせ、オースティン・バトラーの細さが効果的だったのかも、という気もした。
いずれにしても、これまで主役級俳優とは言い難かった彼の熱演には、スター誕生の瞬間を見た気がした。
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